Project/Area Number |
23K05006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38020:Applied microbiology-related
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
舘川 宏之 立教大学, スポーツウエルネス学部, 教授 (60251576)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 生体膜 / 出芽酵母 / 胞子形成 / 脂質輸送 / メンブレンコンタクトサイト / 膜脂質 / 脂質輸送タンパク質 |
Outline of Research at the Start |
出芽酵母前胞子膜伸長における膜脂質の供給のメカニズムに迫るため、直接的な脂質の供給において中心的な役割を果たすVps13について、遺伝学的に関係する因子や物理的に相互作用する因子を明らかにし、解析する。また、前胞子膜伸長に必要な新しい因子Spo75についても、遺伝学や生化学の手法を用いることにより、その役割を明らかにする。これらを通して、前胞子膜伸長、そして細胞内新規膜形成の分子機構を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
SSV複合体、特に脂質輸送の本体であるVps13と共に働く因子を遺伝学的に得るため、Vps13のN末とC末にそれぞれ変異を持つ温度感受性の胞子形成変異を取得しており、まずその表現型の解析を行った。Vps13は栄養増殖時には液胞とミトコンドリアの間のvCLAMPにおける脂質の輸送に必要であり、vps13欠損は小胞体とミトコンドリアの間で脂質を輸送するERMESのサブユニットMmm1の遺伝子の欠損と合成致死となることが報告されているので、変異型vps13が低温で生育を回復できるか調べた。その結果、変異型vps13は致死性を回復できず、得られた変異型Vps13タンパク質は栄養増殖時のvCLAMPにおける機能を持たず、胞子形成時においてのみ機能することが明らかになった。Vps13の前胞子膜形成とvCLAMPにおける機能が、異なることを示すことができたと考えられる。次に、これら温度感受性胞子形成変異株のマルチコピーサプレッサーのスクリーニングを行い、複数の候補を得ており、その解析を行っている。 Spo75については、spo75 rsn1 二重破壊株の胞子形成欠損のマルチコピーサプレッサーのスクリーニングを行い、脱リン酸化酵素の遺伝子を取得している。現在、この脱リン酸化酵素の関係するシグナル伝達経路とSpo75との関係を調べる実験を始めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者の異動のため、実験の立ち上げに時間がかかったが、スクリーニングの系が動いたので、なんとか予定に追いついたのではないかと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
SSV複合体、特に脂質輸送の本体であるVps13については、スクリーニングによって得られた遺伝子との関係の解析により、前胞子膜形成において共に働く因子を明らかにすることを目指す。前胞子膜上の因子、小胞体膜上の因子、コンタクトサイトの形成に関与する因子などを明らかにすることを目指したい。Spo75については、細胞内局在や表現型のより詳細な解析、そしてスクリーニングで得られた脱リン酸化酵素の関与するシグナル伝達系との関係の解析を行う。 これらの研究を通して、前胞子膜への膜脂質の供給の分子機構に迫るとともに、Vps13やSpo75と関連するヒト疾患に関する知見を得ることを目指す。
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