Project/Area Number |
23K05023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38030:Applied biochemistry-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松田 真弥 筑波大学, 生命環境系, 特任助教 (40805488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 陸離 筑波大学, 計算科学研究センター, 研究員 (90896268)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | CDK / cyclin / 減数分裂 / 分子動力学計算 / サイクリン依存性キナーゼ / 構造予測 / 分裂酵母 |
Outline of Research at the Start |
真核生物は、減数分裂と有性生殖によって進化を遂げてきた。一方、我々ヒトでは、年齢を重ねるごとに減数分裂に異常が生じやすくなり、遺伝性疾患の発症リスクが増加する。そのため、晩婚化が進む我が国では減数分裂の分子機構の解明と治療法の開発は急務である。研究代表者のこれまでの研究から、分裂酵母において、減数分裂開始の新たな制御系としてサイクリン依存性キナーゼPef1と3種類のサイクリンが見出された。これら3種類のサイクリンはいずれもPef1と結合するが、その結合の生理的意義は不明である。本研究では、分子動力学を活用してPef1とサイクリンの結合の生理的意義を明らかにし、減数分裂開始の分子機構を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
先行研究により、サイクリン依存性キナーゼ (CDK)であるPef1が分裂酵母の減数分裂開始に関与することが明らかになった。CDKは真核生物で広く保存されたタンパク質リン酸化酵素であり、サイクリンと呼ばれるタンパク質とのヘテロ二量体化によって活性化型となる。この制御は動的であり、CDKとサイクリンは細胞を取り巻く環境に応じて結合と乖離を繰り返すことで、細胞周期など緻密な生体反応の舵取りを可能にしている。一方で、Pef1の制御候補因子として3種類のサイクリン(Clg1, Pas1, Psl1)が同定されているが、その結合の生理的意義について言及した研究はまだない。研究代表者は、pat1-114温度感受性変異株を用いた減数分裂同調系を利用して解析を行い、サイクリンClg1, Pas1およびPsl1が減数分裂の進行に関与することを明らかにした。しかしながら、これら3種類のサイクリンがPef1の活性調節因子であることを証明するには至っておらず、Pef1の活性調節機構は依然として不明なままである。そこで本研究は、それぞれのサイクリンがPef1の活性調節にどの程度寄与しているのかを明らかにし、減数分裂開始の分子機構に新たな知見を与えることを目的とする。本年度は分子動力学計算と生化学的な手法を用いてPef1とサイクリンの相互作用機構を解析した。また、Pef1-サイクリン複合体の下流シグナル伝達経路の解析を行い、転写調節因子を介した新たな経路を発見した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
サイクリンにはcyclin boxと呼ばれるCDKとの結合に関わる領域がある。部位欠損変異体を用いたプルダウン実験により、Psl1はcyclin boxを介してPef1と結合することを確認した。さらに、分子動力学計算により、Psl1とPef1の結合部位を解析したところ、Psl1のcyclin box内にPef1との相互作用部位が数箇所あることが予想された。そこで、結合予想部位に点突然変異を導入したPsl1変異体を作製し、Pef1との結合の有無を調べた。しかしながら、Psl1変異体は野生型と同様にPef1と結合できたことから、Pef1とPsl1との結合には分子動力学計算で予想された部位の他にも、結合に関わる部位が複数存在することが予想された。一方で、リアルタイムPCRや二重遺伝子破壊株を用いた実験から、Psl1がとある転写調節因子の活性調節に関与することを突き止めた。現在、転写調節因子がPef1や別のサイクリンによっても制御を受けているのか精査している。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、減数分裂開始時にPef1活性がどのサイクリンによって調節されるか明らかにする。具体的には、まずHistone H1などCDK活性の測定に一般的に用いられる基質を使い、免疫沈降法とin vitro kinase assayにより減数分裂期のPef1活性を定量できる実験系を構築する。この活性測定系を用いて、サイクリンの遺伝子破壊株におけるPef1活性の変化を調べ、どのサイクリンがPef1の活性化に重要であるか明らかにする。また、pef1やサイクリンの遺伝子破壊株を用いて転写調節因子のリン酸化状態や細胞内局在の変化などについて解析し、Pef1とサイクリンによる転写調節因子の制御機構を明らかにする。
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