Project/Area Number |
23K05038
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38030:Applied biochemistry-related
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
田口 悟朗 信州大学, 学術研究院繊維学系, 教授 (70252070)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 亮一 信州大学, 学術研究院繊維学系, 准教授 (50344023)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
|
Keywords | C-配糖化酵素 / C-配糖体 / C配糖化酵素 / 酵素反応機構 / 結晶構造解析 |
Outline of Research at the Start |
「C配糖体」は芳香環に糖が直接炭素-炭素結合した化合物であり、一般的な「Ο配糖体」と比べると分解されにくく生物活性が高いものも多い。本研究は、C配糖体の合成を触媒する植物の「C配糖化酵素」が炭素-炭素結合を作る反応の仕組みを解明し、O配糖化酵素との違いを明らかにすることを目的とする。また、その結果をもとにO配糖化酵素からC配糖化活性を持つ酵素へ活性の転換を試みる。本研究の成果は有用なC配糖体の合成などに繋がることが期待される。
|
Outline of Annual Research Achievements |
フラボノイドなどの芳香環に糖が直接結合した「C配糖体」は、その安定性や生物活性の高さなどから近年注目されている化合物群である。これらの生合成を担う植物のC配糖化酵素の多くはUGT708グループに属するが、それには属さずO配糖化酵素からC配糖化酵素に分子進化したと考えられる酵素もいくつか報告されている。本研究では、その一つであるワサビ由来のフラボノイド6-C配糖化酵素WjGT1についてその基質の認識機構を明らかにするとともに、同様にO配糖化酵素から分子進化したと考えられる C配糖化酵素を単離して解析し、C配糖化活性に関わる要因を探索することを目的とする。 先行研究から引き続きワサビのWjGT1変異体の結晶化を試みているが、結晶の形成に至っていない。そのため、これまでに作出している6-C配糖化活性を示すように改変されたO配糖化酵素について併せてタンパク質の大量発現条件を検討し、結晶構造解析に向けた準備を進めた。 また、O配糖化酵素から分子進化したと考えられるC配糖化酵素の探索のため、弱いC配糖化活性を示すことが報告されているシロイヌナズナの配糖化酵素遺伝子を単離して大腸菌で発現させ、その反応性を解析した。この酵素は、フラボノイドに対するO配糖化活性を示したが、C配糖化活性は確認できなかったため、さらなる解析が必要である。 さらに、フラボノイド6-C配糖体を蓄積することが報告されている植物について、成分の解析を行った。その結果、過去の報告とは異なり葉にフラボノイドC配糖体が大量に蓄積されていることが明らかになった。その構造の解析を進めて、酵素遺伝子単離のための基礎情報を獲得した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先行研究で予定していた結晶化に成功していないため、その解析を進めるとともに別の類似した酵素での解析を併せて進めている。一方、C配糖化酵素の探索はほぼ予定通りに進めることができている。 そのため、上記のように評価した。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き、計画に従って6-C配糖化酵素の結晶作成および構造解析をすすめるとともに、新規のC配糖化酵素のクローニングと機能解析、O配糖化酵素とC配糖化活性の活性変換研究を行う。 結晶構造解析については、本年度すでに検討を始めた類縁の「6-C配糖化活性を示すように改変した酵素」についても併せて結晶作成を進め、いずれかにおいて基質と結合した結晶構造の解析を目指す。新規のC配糖化酵素の探索では、C配糖体を蓄積する葉からの遺伝子のクローニングと異種宿主発現させた酵素の機能解析を行う。O配糖化酵素をC配糖化活性を示す酵素に活性変換する研究については、新たにいくつかの酵素に変異導入して活性を評価するとともに、これまでの変異導入でC配糖化活性を示さなかった酵素にさらなる変異導入を行って活性を検証し、C配糖化活性に必要な要因を解析する。
|