Project/Area Number |
23K05039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38030:Applied biochemistry-related
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
宮崎 剛亜 静岡大学, グリーン科学技術研究所, 准教授 (30775721)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 多糖 / イソマルトース / デキストラン / 糖質加水分解酵素 / オリゴ糖 / CAZy / コージビオース / ニゲロース / 乳酸菌 / グルコース / 菌体外多糖 |
Outline of Research at the Start |
一部の乳酸菌はバイオフィルムとして、グルコースがα-1,6結合で重合したデキストランを産生する。種や株によってはα-1,2結合やα-1,3結合を多く含むα-グルカンを合成し、複雑な構造を持っている。α-1,2結合やα-1,3結合からなるオリゴ糖であるコージビオースやニゲロースは機能性が報告されているオリゴ糖であるが、非常に高価である。本研究では、研究代表者が発見したα-1,2、α-1,3、α-1,6結合を特異的に加水分解する酵素の基質特異性と立体構造の知見を基に、乳酸菌α-グルカンから機能性をオリゴ糖を生産する技術を開発することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
α-グルカンは、天然に最も多く存在する単糖であるグルコースがα-(1→X)結合で重合した多糖の総称であり、澱粉やデキストランなどが含まれる。本研究は、α-(1→X)-グルコシド結合特異性の厳密な酵素の基質特異性の構造基盤を得て、これらの酵素を駆使することによってα-グルカンから機能性オリゴ糖を得るための新しい変換技術を提案することを目的とする。本年度は、(1) 乳酸菌Leuconostoc citreumが産生する菌体外多糖・多分岐デキストランの資化に関与する土壌細菌Flavobacterium johnsoniae由来酵素および糖結合タンパク質の構造機能解析、(2) 新規配列を有するデキストラン分解酵素の立体構造解析、(3) その他のα-(1→X)-グルカン分解酵素とそのホモログ酵素の構造解析を行った。(1)に関しては、先行研究で構造解析が行われたデキストラナーゼFjDex31Aとα-1,2-グルコシダーゼFjGH65Aに加えてデキストラナーゼFjGH66とグルコデキストラナーゼFjGH97AについてX線結晶構造解析に成功し、これらの酵素が協同して多分岐デキストランを分解していることを生化学的、分子生物学的に立証した。本研究はJ. Biol. Chem.に論文として発表した。(2)と(3)については新たに複数のα-グルカン分解酵素のX線結晶構造解析に成功した。(3)に関連して、α-グルコシダーゼが主に分類される糖質加水分解酵素ファミリー31から新規な細菌由来α-1,4-ガラクトシダーゼを発見し、その構造機能相関についてFEBS J.に論文として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
初年度で、本研究の基盤となる論文を発表でき、本研究において重要な新規配列を有するデキストラン分解酵素の立体構造解析に成功したため。
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Strategy for Future Research Activity |
新たにX線結晶構造解析に成功した酵素については、基質認識機構および反応機構の解明が求められるため、変異体の解析やリガンドとの複合体構造解析を行う。これらを解明できた複数の酵素を用いて、乳酸菌多分岐デキストランの分解実験を行い、精製したオリゴ糖の単離や構造解析を行っていく予定である。
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