Project/Area Number |
23K05079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38050:Food sciences-related
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
井上 博文 東京農業大学, 応用生物科学部, 准教授 (10639305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 洋武 東京農業大学, 応用生物科学部, 助教 (00965577)
福島 穂高 東京農業大学, 生命科学部, 准教授 (60645076)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 鉄欠乏 / 脳機能 / トリプトファン / 神経伸長 / 脳内炎症 / 妊娠胎生期 |
Outline of Research at the Start |
申請者は科研費研究において、鉄欠乏時状態が脳内炎症を惹起する要因として、ビタミン類の体内動態の変化が影響する可能性を示唆する結果を得ている。興味深いことに、アルツハイマー病においては脳内炎症のみならず、アミロイド沈着に鉄蓄積の低下が関与していることからも妊娠胎生期における子の脳内炎症状態を明らかにすることは長期的な栄養摂取状態がもたらす重要な問いとなる。以上から、超高齢社会をむかえた我が国の現代食生活において、成人を対象とするのではなく、予防栄養学の観点からも『妊娠胎生期の母親の鉄摂取不足が子の将来的な脳機能に及ぼす影響』を科学的に明らかにし、鉄摂取不足の改善・啓蒙につながるものと期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまでに我々は、幼若期(被験動物)における鉄欠乏状態が骨脆弱化の誘導、細胞老化亢進や細胞機能に多様性を付与するタンパク質のメチル化状態が低下することを報告している。加えて、鉄欠乏状態が活性型ビタミンD3やビタミンC律速酵素SMP30発現低下を惹起することも明らかにしている。興味深いことに、脳機能低下が認められるうつ病患者は、鉄をはじめとしたミネラル類、ビタミンD3やビタミンCといった栄養素が不足していることも明らかにされつつある。しかしながら、鉄摂取不足により脳機能の低下が増加するのか?または脳機能の低下を患った結果なのか?については明らかではない。そこで本年度は成長期における鉄欠乏食投与が脳機能に関わるタンパク質が変化するのかについてショットガン解析を用いて網羅的に解析を行った。 被験動物として、4週齢のICR雄マウスを用い、正常食(CTL)と鉄欠乏群(ID)の計2群に分け、4週間の飼育観察を行った。飼育期間終了後、血中ヘモグロビン濃度の著しい低下、心臓および脾臓重量の有意な増加を確認し、鉄欠乏モデルであることを確認した。また、脳重量および脳内鉄濃度について解析した結果、2群間に有意な差を示さなかった。続いて、脳内タンパク質の変動をLC-MS/MSベースのプロテオミクス解析で行った結果、CTL群に比し、ID群で196因子の発現が減少(log2FC≦-0.5)を示した。特に有意に発現が減少した因子として、鉄がタンパク質活性に関連する因子や脳神経発達に関連する因子であった。加えて、トリプトファン代謝に関するタンパク質発現の多くがID群で減少していることも併せて明らかにした。 以上より、鉄欠乏状態において脳内鉄濃度に変化は認められないものの、脳機能に影響を及ぼすタンパク質が有意に低下するプロファイリングを示し、鉄欠乏状態が脳機能に影響を及ぼす可能性を示唆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究当初は鉄欠乏食摂取した母親から生まれた仔マウスの脳内タンパク質を解析する予定であった。しかしながら、鉄欠乏食を摂取した母親の発情期を見極めることが難しく、本年度は成長期における鉄不足に焦点を変更した。当初計画からの変更は、この一点のみで、概ね順調に進展している。また、成長期における鉄欠乏と脳内変動タンパク質の結果は現在、論文投稿準備中である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、母親の鉄欠乏状態から生まれてくる仔マウスの脳機能解析を行うこととする。
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