Project/Area Number |
23K05143
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38060:Applied molecular and cellular biology-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高木 純平 北海道大学, 理学研究院, 助教 (80740331)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 膜交通 / シロイヌナズナ / 小胞体 / ゴルジ体 / COPII小胞 |
Outline of Research at the Start |
真核生物のオルガネラ間の物質輸送は膜交通によって支えられている.しかしながら,細胞内を動き回るオルガネラへといかにして正確かつ効率的に選別輸送を行っているのか,その仕組みは明らかではない.本研究では,輸送小胞形成ドメインと標的オルガネラの相互作用に着目し,流動するオルガネラへの正確かつ効率的な物質輸送機構を解明することを目指し研究を進める.
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Outline of Annual Research Achievements |
真核生物のオルガネラ間の物質輸送は膜交通によって支えられている.先行研究によって膜交通因子群が精力的に同定・解析されてきたものの,細胞内を動き回るオルガネラへといかにして効率的に選別輸送を行っているのか,その仕組みは未だ明らかではない.これまでの研究から,植物において小胞体膜上の輸送小胞形成ドメインERESが,流動する標的オルガネラであるゴルジ体によって一時的に捕捉されたのち解離するという現象を見出した.本研究では流動するオルガネラへの効率的な物質輸送機構を解明することを目指し,輸送小胞形成ドメインERESとゴルジ体の相互作用に着目し研究を進める.今年度はまずERESの捕捉・解離を担う鍵因子MAG3の動態解析を行った.その結果,MAG3がゴルジ体に捕捉されたERESと共局在を示す一方,ゴルジ体とは独立したERESには局在が見られないこと,ゴルジ体からERESが解離する際にもMAG3はゴルジ体近傍に留まったままであることが明らかになった.また,MAG3を用いて共免疫沈降・質量分析を行い,MAG3の相互作用因子を網羅的に探索した.その結果,MAG3の相互作用因子候補としてWPPを見出した.WPPは植物特異的な因子であり,シャペロン様の機能を有することが示唆されているものの,詳細な機能は未知である.今後,WPPとMAG3やゴルジ体との共局在解析を行うとともに,機能欠損変異体を用いた解析を進め,ゴルジ体によるERESの捕捉・解離やMAG3の細胞内局在制御におけるWPPの役割を明らかにしていく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上述の通り,ERESの捕捉・解離を担う鍵因子MAG3の詳細な動態を明らかにし,また,MAG3の新規相互作用因子として植物特異的な因子であるWPPを同定することができた.さらにERESとゴルジ体の境界に存在する因子を網羅的に探索するための近接依存性標識法に用いる形質転換体の作出も完了している.以上のことから,研究はおおむね順調に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
上述の通り,ERESの捕捉・解離を担う鍵因子MAG3の新規相互作用因子として同定したWPPの細胞内局在解析や,機能欠損変異体を用いた解析を進め,ゴルジ体によるERESの捕捉・解離やMAG3の細胞内局在制御におけるWPPの役割を明らかにしていく予定である.また,近接依存性標識法の条件検討を進め,ERESとゴルジ体の境界に存在する因子の網羅的探索も併せて進めていく予定である.
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