Project/Area Number |
23K05193
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39020:Crop production science-related
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
山川 博幹 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 作物研究部門, 室長 (10370537)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | サツマイモ / バレイショ / 貯蔵 / 糖化 / QTL |
Outline of Research at the Start |
サツマイモとバレイショでは、いもに蓄積したデンプンが貯蔵中に少しずつ糖に分解される糖化という現象が共通して見られる。糖化しやすさは品種によって異なり、サツマイモでは貯蔵による甘味の増加、バレイショではポテトチップス等の油加工での焦げによる品質低下に関与する農産物利用上重要な形質であるが、貯蔵による糖化の制御機構は不明である。 本研究では、サツマイモとバレイショでそれぞれ糖化しやすさの異なる品種を用いて、糖化制御に関与する遺伝子領域(QTL)の特定、貯蔵中のデンプン分解関連酵素および糖代謝物質の経時的変動の定量などによって、いもの糖化制御機構を包括的に解明し、糖化制御DNAマーカーを開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
1)サツマイモ塊根の貯蔵による糖化の遺伝的制御因子を探索するため、糖化しやすい粘質品種「あまはづき」と糖化しにくい粉質品種「ベニコマチ」の交配後代F1集団126系統を圃場栽培し、1か月貯蔵した塊根の蒸しいも肉質を調査した。粘質~粉質の多様な肉質を示したため、肉質と相関する蒸しいも断面の浸潤面積割合を指標として高次倍数体ゲノムに適用可能なpolyploid QTLseq解析を実施した。その結果、「あまはづき」の第5染色体と第7染色体に粘質化QTLを検出し、2つのQTLで「あまはづき」の粘質を概ね説明可能と判断された。 2)バレイショ塊茎の低温貯蔵による糖化の遺伝的制御因子を探索するため、糖化しやすい青果用品種「キタアカリ」とほとんど糖化しない油加工用品種「ホワイトフライヤー」の交配後代F1集団245系統を圃場栽培し、3か月間低温貯蔵した塊茎のグルコース含量を測定した。1mg/gFW~8mg/gFWの多様な系統が出現したため、グルコース含量についてpolyploid QTLseq解析を実施した。その結果、「キタアカリ」第4染色体の蓄積量を増加するQTLなど、比較的効果の小さいQTLが多数検出された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
サツマイモとバレイショの両方で、貯蔵による糖化に関わるQTLが複数検出できた。
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Strategy for Future Research Activity |
サツマイモ塊根で効果の大きなQTLが少数検出されたため、QTLの有無によるデンプン代謝酵素等への影響を調査する。バレイショについては、効果の小さいQTLが多数検出されたため、その有意性を調査する必要がある。
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