Project/Area Number |
23K05195
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39020:Crop production science-related
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
佐山 貴司 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 西日本農業研究センター, 主任研究員 (00650772)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | ダイズ / 収量 / 遺伝要因の探索 / 次世代ゲノムシーケンス解析 / 遺伝背景 |
Outline of Research at the Start |
「フクユタカ」と米国多収系統Fとの交配に由来する極多収系統に、「フクユタカ」を2回連続で戻し交配を行って養成したBC2F2集団から最多収を示した系統を選抜し、再び2回戻し交配を行い、「フクユタカ」に極めて近い遺伝背景となるBC4F2集団を養成した。本研究では、本集団を圃場に展開して多収系統を選抜すると共に、全ゲノム配列を両親系統と比較する。系統F由来の遺伝領域を探索し、多収の遺伝要因を明らかにする。BC4F2最多収系統に「フクユタカ」を交配して養成したBC5F3集団をから、見出した各遺伝要因の遺伝子型構成と収量との相関の調査を行い、本研究が提案する遺伝解析戦略についての有効性を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、収量性は大きく異なるが遺伝背景が極めて近いダイズ系統を開発し、それらのゲノム配列を比較する戦略により、米国多収ダイズ品種「Freedom」由来の多収遺伝要因を解明することを目的としている。これまで、国産品種「フクユタカ」と「Freedom」との交配に由来する組換え自殖系統集団FF-RILsを養成し、安定多収系統「FF-001」が見出されている。「FF-001」に「フクユタカ」を2回連続で戻し交配を行うことにより養成したBC2F2集団から最も高い収量を示した系統を選抜し、再び2回戻し交配を行って、「フクユタカ」に極めて近い遺伝背景となるBC4F2集団を研究開始時までに養成した。 令和5年度は、BC4F2集団288個体を圃場に展開し、そのうち6個体が1株当り800 g/m^2 以上の子実重を示した。冬期に各個体につき後代種子15個体ずつを発芽させ、各幼植物体から5mm長の第1本葉を採取してひとまとめとし、多収系統のバルクDNAを抽出した。同時に両親系統についてもゲノムDNAを抽出し、多収系統のDNAバルクと両親系統との全ゲノム配列を比較中である。令和6年度に「FF-001」の多収性の供与親である「Freedom」由来の領域を見出し、その結果検出された領域が多収遺伝要因となる予定である。 令和5年度冬期から、見出した各多収遺伝要因における効果を検証するための材料養成を開始した。夏期に圃場で展開したBC4F2集団における最多収系統「21t8-7」の後代を「フクユタカ」、あるいはE2遺伝子型を早生化した準同質遺伝子系統「フクユタカ-e2」に戻し交配を行い、BC5F1種子を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」の記載内容は、申請書の「1 研究目的、研究方法など ● 本研究で何をどのように、どこまで明らかにしようとするのか」の令和5年度の内容を網羅しているので、「概ね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、夏期にBC5F1を自殖させBC5F2種子を得る。並行して、見出した全ての多収遺伝要因についてDNAマーカーを作成する。BC5F2の各種子からDNAの抽出を行い、それぞれの多収遺伝要因についてフクユタカ型もしくはFreedom型に遺伝子型が固定したものを選抜すると、多収遺伝要因について様々な遺伝子型構成を示す個体が得られる。選抜した系統を冬期に自殖させ、BC5F3種子を得る。 最終の令和7年度は、BC5F3集団を圃場に展開し、1系統あたり約9 m2(約100個体)×3反復の試験区を設定し、収量試験を実施する。収量と多収遺伝要因の遺伝子型構成との相関を調査し、各遺伝要因の効果、および、遺伝要因間の相互作用の有無を明らかにする。また、収量と同時に莢数や百粒重などを調査することにより、各遺伝要因が種子の数と大きさのどちらを増加させることにより多収を達成するのか、多収のメカニズムについて検討する。
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