Project/Area Number |
23K05228
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39030:Horticultural science-related
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Research Institution | Ishikawa Prefectural University |
Principal Investigator |
今村 智弘 石川県立大学, 生物資源環境学部, 講師 (20468705)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | ベタシアニン / ベタレイン / 植物色素 / ベタレイン色素 |
Outline of Research at the Start |
植物色素の一つであるベタレイン色素は、生産する植物が少ないため、他の色素の研究に比べ少なくその知見は乏しい。ベタレイン色素のうちベタシアニンは、ベタニジンを基本骨格とした赤色系色素である。ベタシアニンは様々な修飾により「多様な分子種」が存在するが、それらの合成を司る遺伝子の大部分が不明である。また、多くのベタシアニン分子種がもつ独自の生理活性も明らかにされていない。本課題では、ベタシアニン生合成酵素遺伝子群の単離と、それら色素に関する特性および生理作用を解析することにより、ベタシアニン分子種の多様性の意味を明らかにする。さらに、植物が多様なベタレイン色素を生産する意味を考察する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ナデシコ目植物の多くが、種固有のベタレイン色素を生産する。ベタレイン色素のうち赤色のベタシアニンは、ベタニジンを基本骨格とした赤色系色素である。ベタシアニンは様々な修飾により「多様な分子種」が存在するが、それらの合成をつかさどる遺伝子の大部分が不明である。 本研究では、ベタシアニン生合成酵素遺伝子群の単離と、それら色素に関する特性および生理作用を解析することにより、ベタシアニン分子種の多様性の意味を明らかにする。本研究の目的を達成するにあたり、2023年度は、遺伝子単離を中心に解析を行った。具体的には、本研究で使用する植物において、ゲノム情報が明らかにされていない植物(ヨウシュヤマゴボウ、イレシネ、ブーゲンビリア、センニチコウなど)は、de novo RNA-Seq解析、ゲノム情報が明らかにされている植物(キヌア、ホウレンソウ)は、RNA-Seq解析により転写産物の情報を新規に獲得し、得られた情報をもとに、ベタレイン色素を合成している組織で顕著に発現している遺伝子、他のベタレイン生合成遺伝子と同様の発言パターンを示す遺伝子の探索を行った。また、別の方法として、ゲノム情報が明らかになった植物(ホウレンソウ)について、酵素活性を利用した精製とショットガンプロテオーム解析を行った。これら2種類の解析により、対象の植物種から候補遺伝子をそれぞれ数個から数十個得ることができた。また、ベタシアニン分子種の生理活性を評価するための準備として、対象の植物種から赤色を生産する時期に収穫し精製を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究を実施するにあたり、2023年度は、研究を行うための基礎的なデータ(転写産物データ)と、試料(各種ベタシアニン色素)を得ることができ、ほぼ計画どおり研究を進めることができた。この結果は、研究の実施に関して、研究に充てる時間と労力を確保することができたためであると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は計画通り進行している。今後は、2023年度と同様に研究に充てる時間と労力を確保する。2024年度は、前年度の結果をもとに、候補遺伝子の評価を行い目的遺伝子の単離を目指す。同時に、ベタシアニン分子種の生理活性の評価を実施する。
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