Project/Area Number |
23K05292
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39070:Landscape science-related
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
三瓶 由紀 京都産業大学, 生命科学部, 准教授 (00469743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 祐二 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (30422455)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 世界農業遺産 / 人的ネットワーク / 地域生産物 / ランドスケープ変容 / 産地の融合化 |
Outline of Research at the Start |
和歌山県の2つの日本農業遺産認定地域「有田みかんシステム」「下津蔵出しみかんシステム」が融合した「有田・下津地域の石積み階段園みかんシステム」を対象事例とし、世界農業遺産の認定申請を通じた、従来の産地をこえたネットワークの構築、ランドスケープの動態的保全、世界農業遺産認定申請に向けた活動状況の把握と他事例との比較について取り組み、、世界農業遺産への認定というプロセスが、2つの産地のシステムの融合による新たな地域形成に制度がいかに寄与しうるかについて明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、和歌山県有田・下津の世界農業遺産への認定を目指し、2つの日本農業遺産認定地域を融合させた「有田・下津地域の石積み階段園みかんシステム」を対象に、有田・下津の各地域で、従来の産地を融合した新たな地域の自然共生システムの構築における世界農業遺産制度の可能性と課題を検討することを目的としている。 そのために、1)人的ネットワークそれによる交流・情報共有の変化では、ステークホルダーへの半構造化インタビュー調査により、みかん栽培に関する既存の人的ネットワークの概要把握・可視化を行う。2)ランドスケープ変容の把握は、1950年から現代における空間情報についてGISを用いて時系列で詳細に地図化し、ランドスケープの成立・変遷過程について各地域の独自の展開と地域間の共通点、を整理する。 今年度は、1)人的ネットワークそれによる交流・情報共有の変化については、行政担当者等への半構造化インタビュー調査を実施した。同じく和歌山県に位置する世界農業遺産である、みなべ・田辺梅システムの申請時との違いも踏まえ聞き取りを行った結果、申請段階における行政の役割や世界農業遺産推進協議会や人々のつながりの変化を把握することが出来た。この結果をもとに、キーとなるステークホルダーを抽出し、引き続きインタビュー調査を進めていく。 また、2)ランドスケープ変容の把握については、下津地域を対象に、当該地域のみかん栽培の拡大前の1960年と、1970年、2020年の3時期について、空中写真をベースにGISを用いて土地利用図を作成した。また有田地域についても、現地踏査等を行いつつ、2020年データについて入力を開始している。今後は、作成されたデータを用いて、当該地域特有のランドスケープの変遷過程について解析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、1年目から2年目にかけ、1)人的ネットワークの把握については、ステークホルダーへのインタビュー調査を、2)ランドスケープ変容の把握については、GISデータの整備を予定していた。現時点で、主要なステークホルダーへのインタビューは実施済みであり、今後の実施の目途もついている。ランドスケープ変容の把握についても、下津地域のデータ整備は終了しており解析を実施できる状態になっている。今後は有田地域のデータの作成と並行して、解析を進める予定であり、おおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、1年目の調査で得られた結果をもとに、ステークホルダーへのインタビュー調査と、GISでのデータ作成・解析を進めていく予定である。また、3)農業遺産認定申請に向けた活動の把握と事例との比較、については、みなべ・田辺梅システムの事例などのデータ整理を行いつつ、「京の伝統野菜」を対象に地域戦略について京都府農林水産部流通・ブランド戦略課、京のふるさと産品協会へのインタビューを実施する予定である。また、スグキ農家への聞き取り調査により、アンケート調査に向けた情報収集を行う予定である。
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