Project/Area Number |
23K05309
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 40010:Forest science-related
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Research Institution | Forest Research and Management Organization |
Principal Investigator |
大宮 泰徳 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所 林木育種センター, 主任研究員 等 (70360469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥丸 猛 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (10546427)
細井 佳久 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究専門員 (50353842)
花岡 創 静岡大学, 農学部, 准教授 (40598728)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | テリハボク / 全ゲノム解読 / 組織培養 / UAV / Calophyllum inophyllum / ドラフトゲノム / RNA-Seq / SNPs / GWAS |
Outline of Research at the Start |
テリハボク果実に含まれるタマヌオイルは伝統薬や化粧品、バイオディーゼル燃料等の利用が期待される重要な熱帯広葉樹である。本研究では、テリハボクのゲノム全体をカバーするレファレンス配列(ドラフトゲノム)を構築し、ゲノムワイド関連解析(genome-wide association study:以下GWAS)により着花・結実量が多様なテリハボク集団に対し高い相関をもつ一塩基多型 (Single Nucleotide Polymorphisms:以下SNPs) を同定し、苗木の段階でDNAマーカーやSNPsタイピングにより、着花・結実量の多い系統の選抜に利用可能なゲノム上の配列や機能遺伝子を同定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
(1)着花調査データの高精度化;着花調査にUAVデータを取り入れるため、6月および10月の開花結実期の撮影データを収集した。一部の画像からトレーニング画像を作成し、chopped picture法とmobilenet v2を用いた花・葉・その他の画像分類モデルの作成を試行し、深層学習モデルによる着花評価が可能であることを確認した。また、UAVデータとの比較により調査精度の向上を目的として、着花量および地上から目視した場合の着花位置(樹冠/中間/枝下)のデータを取得した。 (2)無菌培養系の確立;殺菌処理により無菌化したテリハボク当年枝を、植物ホルモンIBAとBAPを含むごく一般的な培地(1/2 WPM)を用いて伸長した脇芽を多数得た。伸長した脇芽を切り取り、増殖に適した培地組成や植物ホルモン濃度等の条件検討を行ったところ、脇芽の誘導と同一の培地で一定の割合で増殖が認められた。培養系を確立できれば、選抜系統を安定かつ効率的に生産可能になり、増殖させた無菌植物体からDNA抽出しドラフトゲノムを構築すれば、野外サンプルに含まれる雑菌類ゲノムDNA由来の塩基配列と選り分ける手間の軽減やRNA抽出時の夾雑物の低減化に貢献する。 (3)ドラフトゲノムの構築;予算配分の関係でゲノム解読の受託予算が不足したため次年度の予算との合算にて施行することとし、テリハボクゲノムDNAの抽出条件は次年度当初にかけて検討予定とした。 (4)RNA-Seq解析;温室の当年枝や若い葉であっても一般的な抽出方法や市販の抽出キットでは高品質なRNAの抽出は困難であることがわかり、培養植物体の利用やポリフェノール・多糖類を多く含む組織からの抽出方法を用いる等、RNA抽出の諸条件についてさら検討を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(1)着花調査データの高精度化、(2)無菌培養系の確立、(4)RNA-Seq解析、については順調に進展している。一方、(3)ドラフトゲノムの構築について、予算配分の再検討による予算の不足や外部受託価格の変動等により年度内に実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)着花調査データの高精度化;UAV解析について、さらにトレーニングデータを充実させることで、検出精度の向上を目指す。 (2)無菌培養系の確立;前年度から引き続きテリハボク無菌植物の増殖を進め、至適条件を絞り込む。 (3)ドラフトゲノムの構築;ゲノムDNAを抽出し、三重大学と共同でゲノム解読、ゲノム上の遺伝子領域の同定を進める。 (4) RNA-Seq解析;RNA-Seq解析;テリハボク植物体からRNAを抽出し、RNA-Seq解析(RNA)解析を進める。 (5)遺伝子情報の精緻化;については(3)(4)を、(6)着花特性に関するGWAS解析;については(1)(3)の結果を受けて、随時着手する予定。
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