Project/Area Number |
23K05346
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 40020:Wood science-related
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Research Institution | Hokkaido Research Organization |
Principal Investigator |
中村 神衣 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 森林研究本部 林産試験場, 研究職員 (50830725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 昇 岡山大学, グリーンイノベーションセンター, 特任教授 (30180384)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 木材接着 / 接着性発現機構 / 脱リグニン / バインダーレス / 自己接着 / 接着強さ / 成分分析 / 漂白 / バインダーレス接着 / Self-bonding Mechanism / Delignification |
Outline of Research at the Start |
申請者らは,漂白溶液を用いた木材の新たなバインダーレス接着技術を開発した(特許出願済み)。本接着技術は,溶液の浸漬および圧締のみの簡易な処理で,常態時に十分強固な接着を可能とする。しかし,その接着性発現機構については,明らかにされていない。本研究では,新たなバインダーレス接着における接着性発現機構を,リグニン等の成分変化から解明することを目的とする。また,本接着技術に応用可能な処理方法を探索する。これらの結果をもとに,新たなバインダーレス接着技術の接着性発現機構を明らかにし,実用化に向けた技術の確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
著者らは、漂白作用を有する溶液に木材を浸し、処理面同士を対向させて圧締することで、ソリッドな木材が接着剤不要で一体化する現象を発見した。本研究では、この新しいバインダーレス接着の接着性発現機構を解明するために、木材が接着可能となる状態の特徴を把握し、接着性能との関係を明らかにすることを目的とした。研究初年度となる今年度は、木材中のリグニン、各中性糖の成分比を測定するための、試料採取方法および実験手法の検討を行った。2枚の板材を接着させた試験体の境界部分を切り出し、粉砕したものを成分分析に供した。実際に接着された試料の組成を確認できたが、接着に関与している部分のみを正確に切り出すことが困難であった。また、処理溶液への浸漬後に十分に水洗しても、細胞内腔に処理溶液が残留し、成分分析の測定結果に影響することも問題であった。そのため、木粉試料に実際の接着工程と同様の処理を施し、成分分析に供した。木粉試料を用いた場合、処理の効果が均一な試料が得られたが、残留する処理溶液は木粉の場合でも僅かにあった。次年度は、水洗の回数を増やす等の対策を検討する。また、木粉試料と板材では、浸透性等の違いから、同様の処理を行った場合でも効果に違いがある。そのため、木粉の成分分析結果と接着性能の関係を把握するためには、木粉をバインダーレス接着した成形物を作製し、接着性能の測定を行う必要ある。今後の具体的な研究方針を定めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度予定していた木材中のリグニン、各中性糖の成分比を測定するための、試料採取方法および実験手法の検討を行い、今後の具体的な研究方針を定めることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
木粉試料を用いて、バインダーレス成形物の作成および成分分析を行い、接着強さと成分組成との関係を把握する。
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