Project/Area Number |
23K05367
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 40030:Aquatic bioproduction science-related
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
東海 正 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (30237044)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩出 大輔 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (40361810)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 水揚げ選別曲線 / コッドエンド選択性曲線 / 以西トロール網 / 未利用魚 / 漁業 / 投棄魚 / 水揚げ選別 / 資源評価 / リスク評価 |
Outline of Research at the Start |
水産資源評価の対象種について、カバーネットを付けた資源調査結果から網目選択性曲線を推定し、また水揚げ物の体長組成を銘柄(箱入り数)の水揚げ箱数から推定する。これらの資源調査と水揚げでの体長組成をSELECT法により比較することで、水揚げ選別の規準となる選別曲線を推定する。この差が漁獲物から水揚げに至る間に投棄される魚となるので、投棄個体まで考慮した場合と投棄個体を考慮しない場合を比較しながら、資源解析で必要となる生物特性値や各種の資源解析や評価方法ごとにパラメータの推定誤差と資源評価結果への影響を検討し、漁獲圧力の過小評価など資源管理へのリスクを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
東シナ海における資源評価の対象となる魚種の網目選択性と水揚げ選別曲線の推定を試みた。 東シナ海で国際的に規制目合となっているコッドエンドの網目選択性については、東シナ海での以西トロール網を対象に、過去の10年間のデータに最近約10年間のデータを加えて解析し直すことで、すでに論文公表している22種に加えて、ヨロイイタチウオ、キアンコウ、アンコウ、アカアジ、ユメカサゴ、キグチ、ヤマトカマスを対象として選択性曲線のパラメータ推定を行うことができた。また、この7魚種の結果に既往の22魚種の結果を加えて、体高(あるいは体幅)に対する体長の比に対する選択性パラメータ(50%選択体長と選択レンジ)の関係に直線性があることを見出し、回帰式を求めた。これによって、網目選択性曲線を推定していない魚種についても、その体型(体高(あるいは体幅)に対する体長の比)から選択性パラメータをおおよそ見積もることができる。 また以西底びき網漁業において、漁獲尾数が比較的多くかつ体高が大きいために小さな体長で漁獲加入していると思われるマトウダイとカイワリ、キダイについて、以西トロールの水揚げ物体長組成を、長崎魚市場で計測した銘柄数箱の体長組成とその銘柄別の水揚げ箱数から推定した。さらに、これをトロール調査で得られた漁獲物体長組成とSELECT法により比較することで、水揚げ選別の規準となる水揚げ選別曲線のパラメータ推定を行った。 これによってマトウダイとカイワリ、キダイについて、選択性曲線と水揚げ選別曲線を比較することで、船上で投棄されている魚の大きさとその量の推定を試み、その資源評価への影響について初歩的な検討を行うことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
計画通り、最近10年間のデータを加えることで、7魚種についてコッドエンド選択性曲線を推定することができた。当初は予定していなかった、多くの魚種のコッドエンド選択性曲線を回帰するモデル式を求めることができた。この結果はすでに学会発表を行い、現在投稿原稿を準備中である。 また、計画していた通り、長崎魚市場でマトウダイとカイワリ、キダイについて、以西トロールの水揚げ物体長組成を、長崎魚市場で計測した銘柄数箱の体長組成とその銘柄別の水揚げ箱数から推定することができ、これをトロール調査で得られた漁獲物体長組成とSELECT法により比較することで、水揚げ選別の規準となる水揚げ選別曲線のパラメータ推定を得ることができた。さらに、この3魚種について、選択性曲線と水揚げ選別曲線の比較から、資源から漁獲している魚の体長組成と、未利用魚となっている体長組成を推定することができ、資源管理上の問題について検討を始めることができた。これらの結果についても、2024年度に学会発表する予定である。 したがって、当初の計画以上に進展しているところがあると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、東シナ海における漁獲、水揚げ対象種における投棄が資源解析、評価に及ぼす影響評価の検討につなげていく。 まず、これらの東シナ海における以西トロール網のコッドエンド網目選択性が判明した追加7魚種について、論文公表する。 また、水揚げ選別の特性が判明している対象種を中心に、資源解析を行うための生物特性のパラメータを文献などから収集し、各種の資源解析や評価方法ごとにパラメータの推定誤差と資源評価への影響(生残率と全減少係数の推定、年齢別の体長からvon Bertalanffyなどの成長パラメータ推定、加入当たり水揚げ量YPR推定、加入当たり産卵親魚量SPR推定、Virtual Population Analysisによる資源量推定等に及ぼす影響)を評価して、資源管理へのリスクの検討を開始する。
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