Project/Area Number |
23K05498
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 41050:Environmental agriculture-related
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
加瀬 ちひろ 麻布大学, 獣医学部, 講師 (60738772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江口 祐輔 麻布大学, 生命・環境科学部, 教授 (60367240)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 新奇物反応 / 警戒行動 / 視覚刺激 / 野生動物管理 / 行動の種差 / 心理的行動制御 |
Outline of Research at the Start |
市街地出没や人身被害など、野生動物の特定の個体の学習による警戒心の低下や人馴れが原因と考えられる問題が各地で発生しており、これらの個体をコントロールするための「個体管理」の必要性が高まっている。「個体管理」には物理的行動制御と心理的行動制御があるが、野生動物の警戒行動については動物種差や影響する要因の解析が体系的に行われておらず、心理的行動制御が上手く活用できていない。そこで警戒行動の発現に関係する要素のうち「個体の特性」と「対象物の特性」に着目し、動物種差と新奇物の視覚刺激(形状、高さ(動物の目線との関係)、生物的意味の有無)が初期の警戒反応とそこから慣れるまでに及ぼす影響を定量化する。
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Outline of Annual Research Achievements |
初年度は、新奇物の形状が警戒行動に及ぼす影響を評価するため、野生個体および飼育個体を対象とした調査を実施した。野生個体を対象とした調査は、島根県美郷町内野外10地点にて約3カ月間実施した。10地点中9地点でデータを得ることができ、そのうち新奇物に対する初期警戒反応のデータ解析に用いられるものは、シカ2頭、イノシシ20頭(成獣・幼獣含む)、タヌキ11頭、アナグマ4頭分であった。新奇物の形状による比較分析を行うにはデータ数が不足しているため、神奈川県内12地点で追加調査を実施中である。 飼育個体を対象とした調査では、キョン6頭を対象に新奇物の形状が初期警戒反応から慣れまでに、どのように影響するかを評価した。その結果、キョンはいずれの新奇物に対しても明確な警戒行動を示さず、形状の違いによる警戒反応の差が見られなかった。また、形状ごとに新奇物提示から18時間の行動観察を実施したが、行動の経時的変化はほとんど見られなかった。先行研究では、イノシシは新奇物に対して明らかな警戒行動を示し、慣れるまでに一定の時間を要していたが、アナグマではほとんど警戒行動を示さず明らかな経時的変化は見られなかった。本研究で見られたキョンの新奇物に対する反応は、アナグマと同様の経過を辿ったことから、初期警戒反応から慣れまでの過程の動物種差と同一性の確認ができた。キョンに関してはまだ野生下での初期警戒反応分析ができていないため、今後は野生下で取得したデータと照らし合わせることで、動物種としての行動特性であることを確認する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
野生個体を対象とした調査データは想定よりも収集できなかったが、初年度に予定していた調査は問題なく進められたため。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、野生個体を対象とした調査を中心に進め、新奇物の形状による比較ができるだけのデータを収集・解析する。また次のステップとして、野生下・飼育下の両方で新奇物を提示する高さの影響調査を実施するための準備を進める。
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