Project/Area Number |
23K05521
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 42010:Animal production science-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大山 憲二 神戸大学, 農学研究科, 教授 (70322203)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2026: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
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Keywords | 黒毛和種 / 疾病 / 遺伝的パラメータ |
Outline of Research at the Start |
長期間の穀物給与を特徴とする黒毛和種の肥育では、内臓諸器官に大きな負担を強いており、出荷される黒毛和種のと畜検査では種々の疾病が観察される。本研究は、農家にとって大きな損失となり得るこのような疾病の発生低減を目的として実施する。分析の対象とする疾病は、発症率の比較的高いものを取り上げ、疾病の発生に対する遺伝的な影響の程度を統計学的なアプローチにより推定する。また、最近年のデータを意図的に削除した部分データのみを分析対象とすることで、最近年のデータを今後起こりうる結果として位置づけ、部分データからどの程度最近年の状況が予測できるか試み、実際の改良への適用を目論む。
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Outline of Annual Research Achievements |
長期間の穀物給与を特徴とする黒毛和種の肥育では、内臓諸器官に大きな負担を強いており、出荷される肥育牛のと畜検査では種々の疾病が観察される。疾病の多発は、牛肉の生産性を低下させるだけでなく、ウシの福祉にとっても好ましいことではない。症状が深刻な場合には突然死となって表面化し、農家に大きな損失となることもある。この対策には給与飼料や飼養環境の改善をはじめとする環境面でのアプローチも考えられるが、遺伝的な側面からのアプローチも検討に値する。 そこで本研究は、と畜時の疾病検査で記録される情報を活用し、代表的な疾病がどの程度遺伝的な支配を受けているのかを統計遺伝学的手法により明らかにし、遺伝的な側面から発症を低下させることが可能なのか否かを明らかにすることを目的として立案したものである。 本年度はデータの収集と整理を中心に行った。ある県のと畜場にて実施されたと畜検査時のデータを入手することができた。データはスプレッドシート形式で電子的に保管されており、手入力の必要はなかった。ただし、複数の疾病を有する個体が複数行に渡り入力されていたり、病名の記載方法が統一されていないといった点があり、編集作業にやや時間を要した。このデータには2016年度から2022年度のデータが含まれていて、黒毛和種に限定すると66,576頭の検査データであった。疾病のうち最も発症頻度の高かったのは脂肪壊死で、鋸屑肝、膀胱結石、膀胱炎、肺炎、肝膿瘍も散見されていた。また別の県においてもデータ入手の可能性について打診を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データの入手と整理という初年度の当初計画は達成され、代表的な疾病の発症率を確認することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きデータのより詳細な分析を行う。具体的には、種雄牛ごと、系統ごと、各種環境要因ごとの発症数を比較して各疾病の特性を明らかにするとともに、閾値モデルに組み込む効果の選定を行ってゆく。また他の県におけるデータについても入手に向けた打ち合わせを継続する。
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