好中球の活性化およびアポトーシスにおけるカルシウムシグナルとIRBITの役割
Project/Area Number |
23K05540
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 42020:Veterinary medical science-related
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
岡林 堅 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (20409072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 貴則 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (70453884)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 好中球 / カルシウムシグナル / ATP / ADP |
Outline of Research at the Start |
好中球活性化はカルシウムシグナルに依存する。好中球数は、骨髄幹細胞の分化とアポトーシスにより制御されているが、寿命が半日程度と短い。アポトーシスもカルシウムシグナルが関与することが知られている。小胞体に局在するカルシウムイオンチャネル型IP3受容体結合タンパク質(IRBIT)が、アポトーシスに影響することが報告されたことから、好中球の活性化、機能発現、アポトーシスについて、IRBITを中心にカルシウムシグナルについて解明することを目的とする。実験方法として、イヌ好中球と好中球様分化細胞を用いることで、好中球の機能発現や寿命の調節機構について、基礎的および実践的成果が得られると考えている。
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Outline of Annual Research Achievements |
好中球は、微生物や異物に対し、遊走、貪食、活性酸素産生、脱顆粒など状況に応じた機能を発現することで攻撃し、感染初期の生体防御機構において重要な役割を担っている。そして、好中球の活性化には、シグナル伝達において細胞内カルシウムイオン濃度の上昇が重要な役割を果たすことが知られている。ATPは細胞内では高エネルギーリン酸化合物として、ADPはその代謝産物として豊富に存在し、エネルギー代謝の中心的役割を担う。しかし、細胞外に存在するATPやADPは、様々な細胞において細胞内カルシウムイオン濃度上昇を引き起こす活性化因子として報告されている。そこで本研究では、ATP刺激によるイヌ好中球の活性酸素産生とATPおよびADP 刺激による細胞内カルシウムイオン濃度の変化について検討した。 方法として、抗凝固処理したイヌ末梢血からリンパ球分離溶液を用いて好中球を分離した。イヌ好中球の活性酸素産生は、シトクロムc還元法で測定した。また、イヌ好中球を細胞内カルシウムイオン指示薬Fura2-AMで処理し、細胞内イオン測定装置(CAF 110、日本分光)を用いて細胞内カルシウムイオン濃度を測定し、ATPおよびADP刺激による細胞内カルシウムイオン濃度の変化について分析した。 その結果、ATP刺激による用量依存的な活性酸素産生が認められた。ATPおよびADP刺激により細胞内カルシウムイオン濃度が上昇した。 得られた結果より、ATPは様々な細胞から放出され神経伝達や細胞走化性に関与することが報告されている。イヌ好中球においてもATP刺激により活性酸素産生を誘導することから、生体防御に深く関わることが示唆された。また、血小板の活性化を引き起こすADPが好中球を活性化することから、一次止血と生体防御機構には関連性があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
イヌから採取した好中球を用いた研究について、新規活性化因子としてATPおよびADPによる好中球活性化を確認し、細胞内情報伝達経路としてカルシウムシグナルが関与することを明確にした。この点については、計画に対し順調に進んでいる。 ATRA-HL60細胞を用いた研究については、培養環境が整わなかったことから少し遅れている。しかし、イヌ好中球で得られた知見を培養実験に応用することができることから、研究計画はおおむね順調に進展していると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
イヌ好中球で得られた新知見について、計画通りにそのシグナル伝達経路を特定し、さらに好中球の機能解析についても進めていきたい。 ATRA-HL60細胞を用いた研究については、安定した細胞調製を行い好中球様細胞としての機能確認を行うことを計画通りに進めていきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)