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サイトケラチン14は犬および猫の乳がんの浸潤性に寄与する

Research Project

Project/Area Number 23K05554
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 42020:Veterinary medical science-related
Research InstitutionGifu University

Principal Investigator

酒井 洋樹  岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (40283288)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 村上 麻美  岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (30597125)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Keywords猫 / 犬 / 乳腺癌 / 免疫染色 / サイトケラチン14 / p63 / ホルモン受容体 / 乳がん
Outline of Research at the Start

犬・猫の乳がんの悪性表現型おけるサイトケラチン(CK)14の役割を解明するために,犬・猫の乳がんの病理組織材料および細胞株を用い,特にCK14発現と腫瘍の浸潤性との関係に注目し,以下の検索を行う。① 免疫染色による,悪性度の高い犬・猫の乳がんにおけるCK14の発現と組織サブタイプとの関係の検索,② 免疫染色による犬・猫の乳がんにおけるCK14発現細胞の分布と局在の解析,③ 犬・猫の乳がん細胞株を用いた浸潤性に対するCK14の役割の解明,④ 乳がん細胞におけるCK14の発現コントロール機構の解明。ヒトの乳がんにおいてもCK14を発現するタイプは予後不良になることが知られており,そのメカニズムに対し動物種を超えた解明を目指す。

Outline of Annual Research Achievements

犬・猫の乳がんでは,CK14の発現が,悪性腫瘍の表現型にどのように関与するかについての研究報告は皆無であり,ヒトの乳がんについても,CK14の研究はほとんどなされていない。ヒトの乳がんでもCK14陽性となる基底細胞様サブタイプは,ホルモン療法や分子標的療法に耐性を示す難治性乳がんであり,その克服は喫緊の問題となっており,本申請の研究は,メカニズムに基づいた治療法の開発に寄与できる。本年度は,まず猫の乳腺癌症例に対し,ヒトの乳がんで用いられる分子発現を指標とした分類法を適用するために,十分な症例を収集し,各種免疫染色の条件設定を行った。200例以上の猫の乳腺腫瘍組織および過形成などの非腫瘍性増殖組織を収集した。これらの例を用い,各種サイトケラチン,p63,α平滑筋アクチンなどの免疫染色の条件を決定した。さらに,いくつかの犬の乳腺悪性腫瘍の標本を用い,犬の高悪性度の乳腺単純癌に対しても,同じ前処理条件で免疫染色が可能なことが明らかとなった。
浸潤性の強い猫の乳腺癌および犬の乳腺単純癌で,腫瘍細胞におけるCK14の発現が高い傾向にあった。また,顕微鏡的に,腫瘍の増殖胞巣の辺縁側,つまり間質と接する領域でCK14の発現が高い例がみられた。犬の乳腺単純癌のうち,猫では非常にまれな組織型である,浸潤性が非常に強く,臨床的にも極めて悪性な未分化癌で,CK14の発現が高かった。浸潤性の高い乳腺癌や増殖胞巣辺縁側の腫瘍細胞が浸潤する領域においてCK14の発現が顕著という点から,腫瘍細胞の浸潤性にCK14の発現が関与する可能性が疑われた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

現在までに,猫の乳腺腫瘍症例,非腫瘍性増殖性病変のホルマリン固定組織を200例近く収集した。そのうち,112例において,サイトケラチン(CK)14,CK5,CK19,CK7/8(CAM5.2),p63およびα平滑筋アクチンの免疫染色を行うために,免疫染色の条件設定を行った。これらすべての抗原に対する免疫染色における前処理は,イムノセイバー(日新EM)に浸漬し,115℃,25分で良好な染色が得られた。また,細胞増殖活性を評価するためのKi-67抗原に対する免疫染色の前処理条件は,イムノアクティブ(pH6.0)に浸漬に,121℃,15分で最も良好な染色像が得られた。エストロジェン受容体およびプロジェステロン受容体に対する免疫染色の前処理条件は,CK14などと同様にイムノセイバーに浸漬し,115℃,25分であったが,染色性が安定しない症例もあり,現在,条件設定を微調整している。
犬の乳腺癌症例についても,その例数は少ないが,上記免疫染色条件を適用し,概ね問題がないことを確認した。

Strategy for Future Research Activity

猫の乳腺癌に対しては,組織学的細分類を行う。また,各種免疫染色の結果を整理し,組織学的細分類との関連を探る。また,組織学的Grade(悪性度),リンパ管内への腫瘍細胞の浸潤,リンパ節転移などの顕微鏡的な悪性所見と免疫染色結果との相関を調べる。
犬の乳腺癌については,症例を増やし,免疫染色条件のさらなる確立を目指す。
また,猫および犬の乳腺癌の細胞株を用い,CK14をはじめとした分子の発現をウエスタンブロットおよびRT-PCRで確認し,CK14に関してはsiRNA法により,CK14発現のノックダウンを試みる。
さらに,細胞株は免疫不全マウスに移植し,腫瘍形成能を確認し,CK14発現がみられるか確認する。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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