脱ユビキチン化酵素46による哺乳類の養育行動制御機構の解明
Project/Area Number |
23K05604
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 42040:Laboratory animal science-related
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
今井 早希 東海大学, 農学部, 講師 (50722279)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 養育行動 / 脱ユビキチン化酵素 / 育児放棄 / c-fos / 行動制御機構 / 突然変異マウス / 生殖 / GABA神経系 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、ほ乳類における養育行動を生みだす神経基盤の解明を目的とする。ほ乳類の仔は未熟な状態で生まれるため、母親には養育行動を発現する共通の神経基盤が存在する。不適切な養育は仔の発達へ持続的影響を及ぼすが、その原因は明らかでない。本研究では、特に、脱ユビキチン化酵素46による養育行動制御機構を神経系及び内分泌系に焦点を絞り明らかにする。異常な養育行動を示すUsp46 突然変異マウス、及び、KOマウスを活用し、養育行動に関わる神経核の活性化レベルや養育行動に関わる性ホルモン分泌量を調べる。本研究の成果は、適切な養育行動発現の生物学的理解だけでなく、不適切な養育の治療や予防への応用も期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
哺乳類の仔は未熟な状態で生まれるため、主に母親からの授乳をはじめとする養育行動が仔の生存にとって必要不可欠である。不適切な養育は仔の神経発達へ持続的に影響することを踏まえると、児童虐待が増加の一途を辿る現代社会において、正常な養育行動の発現機構解明は取り組むべき課題である。 哺乳類は例外なく仔へ養育行動を示すことから、共通する養育行動発現のための神経基盤が存在すると考えられるが完全には明らかにされていない。 養育行動異常を示す脱ユビキチン化酵素46 (Usp46) 遺伝子突然変異マウスを活用して、養育行動に関わる表現型を解析した。出産経験のないメスマウスでも仔を提示することで養育行動に関連する神経核が活性化するため、本年度は未経産マウスを用いて、内側視索前野、分界上床核、側坐核を対象として解析した。顕著な変化は認められなかったため、今後ノックアウトマウス搬入後、同様の実験行う。突然変異マウスは産後1-3日に顕著な育児放棄や食殺を示すため、今後は産後マウスを対象として神経核活性及びホルモン変化を測定する。Usp46遺伝子発現部位を調べるため正常マウスを用いてRT-PCR法で検討したところ、脳では発現を確認したが、一部末梢組織での発現は確認されなかった。 また、突然変異マウス同士の繁殖過程において交配成績の低下が認められたため、繁殖関連項目を調べた。正逆交配の結果、突然変異マウスの繁殖率低下はオスに起因していた。一方、メスの妊娠出産率に異常は認められなかったものの、未経産マウスにおける発情周期の延長や乳腺発達低下の傾向が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
養育行動制御機構については、未経産マウスにおける仔マウス暴露後の神経活性を検討した。経産マウスにおいてもサンプル確保に着手しており、計画通りに進めている。新施設での動物飼育に支障が出たため、ノックアウトマウスの個体化と繁殖は次年度へ延期したが、その代替としてRT-PCR法による各組織における発現の有無を確認した。繁殖については、遺伝子突然変異メスマウスの発情周期の延長、乳腺の発達低下を見出した。また、正逆交配の結果、突然変異マウスの交配ペアが示す繁殖成績低下はオスに起因していた。オスの繁殖能力における脱ユビキチン化酵素46の役割についても解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
遺伝子突然変異マウスの養育行動異常は、産後1日目から3日目の間に特に顕著であるため、産後の神経核の活性化及びホルモン変化の定量を行う。初年度計画していたノックアウトマウス個体化と繁殖は、飼育施設の環境整備が遅れたため延期している。次年度に、ノックアウトマウスを導入し繁殖予定である。繁殖が安定すれば、各組織における詳細な発現部位を同定する。未経産マウスの発情周期に延長が認められた。主に、休止期が延長しており、乳腺発達にも低下が認められたことから、性ホルモンを中心とした内分泌系を対象とし解析する。また、オスの繁殖能力に異常が認められた結果を受け、今後、オスの性行動及び性腺を対象とした解析を進める。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)