Project/Area Number |
23K05628
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 43010:Molecular biology-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
千葉 由佳子 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (70509546)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 上流ORF / 概日時計 / シロイヌナズナ / 翻訳制御 / uORF |
Outline of Research at the Start |
概日時計は周期的に変動する環境への適応において重要な役割を持ち、植物では光合成、花成、環境応答などの生物学的プロセスの制御に関わる。植物の概日時計の仕組みは古くから研究が進められ、基盤となる制御機構は明らかになっているが、より精密な制御を担うと考えられる翻訳制御についてはいまだ未解明の部分が多い。翻訳制御のひとつとして、5'-非翻訳領域に存在する上流 open reading frame (上流ORF) が翻訳されると、その下流の主要ORFの翻訳が抑制されることが知られている。本研究では特にこの上流ORFによる翻訳制御に焦点を当て、概日時計の仕組みにどのように関わっているのかを分子レベルで明らかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
多くの生物がもつ概日時計は周期的に変動する環境への適応において重要な役割を持ち、特に植物では光合成、花成、環境応答などの生物学的プロセスの制御に関わる。植物の概日時計の仕組みは古くから多くの研究が行われ、基盤となる転写制御に関する知見は蓄積されているが、翻訳制御についてはいまだ未解明の部分が多い。本研究では、翻訳制御のひとつとして知られる、5’-非翻訳領域に存在する上流 open reading frame (上流ORF)による、下流の主要ORFの翻訳抑制機構に着目して、概日時計が翻訳レベルでどのように制御されているのかを分子レベルで解明することを目指している。本年度は本研究提案の発端となったシロイヌナズナを用いたRibo-seqの時系列データの詳細な解析を実施した。その結果、日周変動する遺伝子の約71%が翻訳レベルの制御を受けていることがわかり、その中には時計遺伝子も含まれていた。多くの時計遺伝子が転写制御に加えて翻訳レベルの制御も受けていることがわかった。また、翻訳量のみが日周変動する遺伝子群も多く見つかり、グリコシル化に関わる因子やイオントランスポーターをコードする遺伝子群が濃縮された。この一群の遺伝子においては夜に翻訳効率がピークを示す傾向があることが分かった。さらに、日周変動している遺伝子でuORFの制御を受けている遺伝子を探索したところ、255遺伝子が見出された。また、これらの遺伝子群ではuORFのTEのピークが昼になる一方で、mORFのピークが夜になるという興味深い傾向を示した。この成果をAoyama and Arae et al., Plant J. (2023)として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨今の機材不足の影響で測定機器の導入が、当初期待していた時期より遅れたことと、職務中の転倒事故により一定期間の入院・治療が必要となり、代表者が研究に取り組めない時期があったため実験の進捗が遅れた。そのような中でも、網羅解析のデータマインニングを進めることで一定の成果をだすことができ、今後の研究の進展につながる知見を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,シロイヌナズナの時計遺伝子LHYとZTLに着目した個別の遺伝子解析を進めることで、uORFを介した翻訳制御の分子メカニズムとその生理学的意義に迫りたい。具体的には、uORFの機能を検証するために、各遺伝子が持つuORFの開始コドンに変異を導入した5’-UTRを含むレポーター遺伝子を自身のプロモーターの下流につなげたコンストラクトおよびuORFに変異を持つゲノミッククローンを作成し、それぞれを野生型株と時計遺伝子のノックアウト変異株に導入する。形質転換体の完成後には、高感度生物発光測定装置を用いた非破壊的な手法による周期比較や概日時計に関連した表現型解析に取り組む。
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