Project/Area Number |
23K05714
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 43040:Biophysics-related
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
梅澤 公二 信州大学, 学術研究院農学系, 助教 (00609258)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 膜透過ペプチド / 自由エネルギー計算 / 拡張アンサンブル法 / 分子集合 |
Outline of Research at the Start |
細胞膜透過ペプチド(Cell Penetrating Peptide: CPP)は極性分子であるにもかかわらず、疎水的な細胞膜を通過できる。しかし、その膜透過メカニズムの全容解明にはいたっていない。その解明には複数分子の集合体としての膜透過を計算する必要がある。全原子モデルによる分子計算は分子の立体構造を調べる上で有効であるが、分子集合体が濃度依存的に取りうる網羅的な算出は難しい。そこで、拡張アンサンブル法を応用し、L体とD体のCPP分子が多数集合して膜透過に働く機能的分子集合構造を解明する。物理化学的に奇妙なペプチド-膜透過の現象を明らかにすることで、細胞膜透過に新たな分子論を提案したい。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は膜透過ペプチドの膜透過メカニズムを新しい分子計算法を適用して解析することである。本研究によって、未解明な膜透過ペプチドの膜透過メカニズムについて、立体構造集団の観点から解析することで、これまで議論が分かれていたところに理論的な解釈を与えることがねらいである。そもそも膜を透過しないと考えられてきたペプチドの中で膜を透過するペプチドの特徴を明らかにできれば、将来的に膜透過ペプチド分子の設計やペプチド医薬の発展につながると期待される。本研究目的を遂行する上で新しい分子計算法の開発は欠かせない過程である。新しい分子計算法はこれまで開発されてきた拡張アンサンブル法を発展させたものである。研究実施計画に基づき、拡張アンサンブル法の検証を行ってきた。さらに、膜透過ペプチドの有機溶媒環境および水中環境での会合状態に適用し、各環境下における会合状態の差異を明らかにする。従来の拡張アンサンブル法の実行には手作業の部分を含み労力がかかる。この点を自動化し、かつ、汎用的な反応座標へ適用できるように発展させている。従来法との比較を行ないながら、同等の立体構造アンサンブルを算出することができてきている。引き続き、研究実施計画に則り、研究結果をあげていく。3年計画のうち1年目では有機溶媒環境と水中環境のそれぞれで実施してきた。2年目以降には実際の膜環境にて実施していく。1年目のうちに膜分子モデルの検証を実施してきた。これらの結果を合わせ、2年目以降の研究計画を遂行していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究遂行に最も大切と考えられる拡張アンサンブル法の発展・開発について、順調に進んでおり、従来法と同等の立体構造集団を算出できている。また、2年目以降に必須の膜分子について計算モデルの検証を行なっており、上記区分(2)おおむね順調に進展している。とした。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究実施計画に基づき、引き続き研究を推進していく。1年目の結果から、今後の研究計画を変更する必要性はないと考えられ、このまま順調に進めていく予定である。
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