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Cell fate regulation by mitochondrial phospholipids

Research Project

Project/Area Number 23K05753
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 44010:Cell biology-related
Research InstitutionNational Institute of Infectious Diseases

Principal Investigator

宮田 暖  国立感染症研究所, 細胞化学部, 室長 (10529093)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Keywordsミトコンドリア / リン脂質 / 日本脳炎ウイルス / ホスファチジルエタノールアミン
Outline of Research at the Start

代表者は、ミトコンドリア由来のリン脂質ホスファチジルエタノールアミン(PE)が、出芽酵母において細胞エネルギーセンサーSnf1(哺乳動物AMPK)の活性を低下させる作用を有することを見いだしている。また、AMPKは哺乳動物においマクロファージなどの免疫細胞の制御に関わることが知られている。さらにミトコンドリアPE合成の低下は、がん抑制因子pRbを欠損した乳がん細胞の増殖を抑制することを発見した。本研究ではこれらの知見を受けて、ミトコンドリアPEによるSnf1/AMPK活性制御機構、マクロファージ制御におけるミトコンドリアPEの生理作用の解明、およびミトコンドリアPE合成阻害剤の開発を試みる。

Outline of Annual Research Achievements

本研究では、病原体感染時における宿主リン脂質変化と、その生理的意義の解析を試みている。ミトコンドリア内膜にはリン脂質カルジオリピン(CL)およびホスファチジルエタノールアミン(PE)の合成に関する酵素群が存在している。また、ミトコンドリア内膜におけるCL、PEの合成には、それぞれの原料となるホスファチジン酸(PA)、ホスファチジルセリン(PS)が小胞体から輸送、供給されなくてはならない。ミトコンドリア膜間部に局在するリン脂質輸送体であるPRELID1-TRIAP11複合体、PRELID3b-TRIAP1複合体はそれぞれPA、PSのミトコンドリア外膜-内膜間輸送を媒介し、CL、PEの合成に寄与している。
本年度は、哺乳動物培養細胞HEK293Tを用い、日本脳炎ウイルス(JEV)感染がミトコンドリアリン脂質合成に及ぼす影響について解析を試みた。その結果、JEVに感染したHEK293T細胞においてPRELID1およびPRELID3bの著しい減少が観察された。また、このPRELID1、PRELID3b量の低下には、ミトコンドリア内膜局在プロテアーゼYME1Lが関与していることを見出した。これらの結果から、JEV感染はHEK293T細胞において、ミトコンドリア内リン脂質輸送、CL、PE合成の低下を引き起こすと考えられる。CL、PEは、呼吸鎖複合体活性、アポトーシス、マイトファジー、ミトコンドリア動態制御など多様なミトコンドリア機能に関与しているため、PRELID1、PRELID3b量の低下はJEV感染時における細胞病態、ミトコンドリア機能に大きく影響している可能性がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

代表者は、これまでミトコンドリアリン脂質の合成制御機構およびその生理的意義について研究を行なってきた。本研究では、ウイルス感染時のヒト培養細胞におけるミトコンドリアリン脂質代謝変動について解析を試みた。その結果、これまで主な研究対象としてきたミトコンドリア内リン脂質輸送体PRELID1、PRELID3b(それぞれ出芽酵母Ups1、Ups2)がJEV感染時のHEK293T細胞において著減することを見出した。このことから、JEV感染細胞においてミトコンドリアリン脂質代謝が大きく変動していると考えられる。今後は、この知見を足掛かりに、JEV感染による病態発症機序をミトコンドリア機能の観点から解析する。これに関し、代表者のこれまでの研究で得た知見、技術が有用であると期待される。これらのことより、これまでの進捗状況はおおむね順調に進展していると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

これまでに、JEV感染HEK293T細胞において、ミトコンドリア内PA輸送を媒介しCL合成に関与するPRELID1および、ミトコンドリア内PS輸送を媒介しPE合成に寄与するPRELID3bの量が著減することを見出している。CL、PEは、呼吸鎖複合体活性、アポトーシス、マイトファジー、ミトコンドリア動態制御など多様なミトコンドリア機能に関与しているため、PRELID1、PRELID3b量の低下はJEV感染時における細胞病態に大きく影響している可能性がある。本年度は、これに関してさらに詳細な解析を行うことを目的とし、以下の実験を行う。
(1)JEV感染によるHEK293T細胞ミトコンドリアにおけるCL、PE合成量の変化を、質量分析、放射性同位体を用いた代謝標識実験により解析する。
(2)PRELID1、PRELID3bを高発現するHEK293T細胞を樹立し、これらを用いてJEV感染に伴う細胞死、ミトコンドリア機能・形態変化が緩和されるかを検討する。
(3)HEK293T細胞を用いた実験の結果を受け、神経細胞の特徴を保持しているSH-SY5Y細胞を用いて同様の実験を行う。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Regulation of mitochondrial function and cell proliferation via mitochondria-derived phosphatidylethanolamine2023

    • Author(s)
      宮田 暖
    • Journal Title

      生化学

      Volume: 95 Issue: 3 Pages: 379-383

    • DOI

      10.14952/SEIKAGAKU.2023.950379

    • ISSN
      0037-1017
    • Year and Date
      2023-06-25
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] ステロール誘導体による SARS-CoV-2感染阻害効果2023

    • Author(s)
      ステロール誘導体による SARS-CoV-2感染阻害効果
    • Organizer
      第44回 生体膜と薬物の相互作用シンポジウム
    • Related Report
      2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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