Possible functional roles of neural relay in the hypothalamus in mice during the positive and negative modes of parental behavior
Project/Area Number |
23K05858
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 44050:Animal physiological chemistry, physiology and behavioral biology-related
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
折笠 千登世 日本医科大学, 医学部, 准教授 (20270671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 一夫 筑波大学, 人間系, 教授 (30282312)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 養育行動 / オプトジェネティクス / MCH / オキシトシン / 社会行動 / tet off / Creリコンビナーゼ / 虐待 |
Outline of Research at the Start |
養育行動は、仔の生存可能性を高める、動物の基本的な本能行動として位置づけられる。しかし仔の生存に不可欠な行動として保存されているにもかかわらず、齧歯類メスでの無視行動(育児放棄)、オスでの攻撃行動といった仔の生存を脅かす事態をまねくことがある。ヒトでは、過剰な攻撃性や無視は、虐待やネグレクトといった社会問題につながり、そのメカニズムを解明することが求められている。本研究は、視床下部のメラニン凝集ホルモン(MCH)-オキシトシン(OXT)の神経連絡の障害が育児放棄・攻撃の原因と考え、神経特異的KO・光遺伝学的手法により検証することを研究の目標に定め、これら行動の神経基盤を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
当該研究は養育行動に関わるオキシトシンの機能性に新たな知見を得ることを目的とする。これまで、養育行に関連するホルモンがメラニン凝集ホルモン(MCH)であることを明らかにしてきた。さらにMCHからオシキトシンへの神経連絡があり、MCHのオプトジェネティクスによって養育との関連性を明らかにすることができた。本研究では、MCH-オキシトシン神経回路の養育への関与の詳細を明らかにするために、MCH-Creリコンビナーゼ(Cre)トランスジェニックマウスとオキシトシンCreトランスジェニックマウスをかけ合わせて作製したダブルトランスジェニックを用いて検討を行った。MCHのニューロンを、Cre依存的にジフテリアトキシンを導入し、部分的にノックアウトすることによって行動に変容がおこった。オキシトシンは正常であるが、MCHを50%消失させることによって、養育行動はおこらなくなり、仔を無視する行動をするようになった。反対に、MCHが正常な状況下で、オキシトシンにチャネルロドプシン(ChR2)を発現させ、光刺激することによって、仔を運ぶ行動が誘起された。オキシトシン、MCHともにGFPを感染させたコントロール群においては、仔を運ぶことはなかったことから、MCHが正常に作動する状態で、オキシトシンニューロンを賦活化することによって、より積極的な子育て行動が引き起こされることが判明した。以上のことから養育行動を担うオキシトシンの働きは、MCHニューロンの存在の有無によって制御されることが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今回新たに考案したダブルトランスジェニックマウスは確立され、ジェノタイピングによって効率的に実験に供することができるようになった。このダブルトランスジェニックマウス は、オキシトシンとMCHニューロンともにCreリコンビナーゼを発現しており、オプトジェネティクスによってオキシトシンニューロンの活動性を変え、MCH消失状態で養育行動に対して影響性を観察できる利点があげられる。具体的には、アデノ随伴ウイルスを用いてジフテリアトキシンを導入し、MCHニューロンを50-75%程度、部分的な消失を行うことができる。このシステムでは完全なアブレーションをすることはないため、tet-offシステムをもちいたMCHニューロンノックアウト(KO)の手法が必要となった。MCHKOマウスの室傍核オキシトシンニューロンにChR2を発現させ解析を行う準備をしている。
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Strategy for Future Research Activity |
MCHニューロンのジフテリアトキシンによるアブレーションは50%前後にとどまり完全にノックアウトすることができない。そこでMCHを完全にノックアウトすることができる、tTA-MCHとDTAのトランスジェニックマウスを用いる。この動物のオキシトシンニューロン特異的なプロモーター下流にCreをつないだ遺伝子を発現させ、Cre依存的にChR2の導入を試みる。Cre依存的なAAV-DTA導入によるMCHアブレーション効果は、50%にとどまるがtTA-MCH、DTAのダブルトランスジェニックマウスによってMCHを完全に消失することができる。その条件下で光刺激の条件を最大限にまで上げ、ChR2によってオキシトシンニューロンの活動性を大きく変え、仔に対する行動性に変容があるかどうか検討する。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)