Project/Area Number |
23K05896
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 45030:Biodiversity and systematics-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
城野 哲平 京都大学, 理学研究科, 准教授 (70711951)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | マルチモダルシグナル / 生殖隔離 / 配偶者選択 / 儀式化 / 爬虫類 / ヤモリ / 鳴き声 |
Outline of Research at the Start |
地理的に隔離されたニホンヤモリ種群の一部で生じた、求愛音のパタンの崩壊に伴った種認識システムの喪失、ならびにオス特異的な分泌腺の喪失は、聴覚シグナルと嗅覚シグナルで協働して生じた儀式化の逆過程と考えられる。本研究では、系統進化学的分析を行って求愛音のパタンと分泌腺の進化過程を推定し、機能形態学的、行動学的、化学生態学的、遺伝学的解析を駆使してパタンを失った求愛音とオス特異的分泌腺の役割を明らかにすることによって、ヤモリの複数種類の性的シグナルで生じた儀式化の逆過程の進化メカニズムの解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
地理的に隔離されたニホンヤモリ種群の一部で生じた、求愛音のパタンの崩壊に伴った種認識システムの喪失、ならびにオス特異的な分泌腺の喪失は、聴覚シグナルと嗅覚シグナルで協働して生じた儀式化の逆過程と考えられる。本研究では、系統進化学的分析を行って求愛音のパタンと分泌腺の進化過程を推定し、機能形態学的、行動学的、化学生態学的、遺伝学的解析を駆使してパタンを失った求愛音とオス特異的分泌腺の役割を明らかにすることによって、ヤモリの複数種類の性的シグナルで生じた儀式化の逆過程の進化メカニズムの解明を目指す。本年度は、収集済みのデータを用いて、BayesTraits v3.0.3 による解析を行い、求愛音パタンと前肛孔の有無という2つの形質が独立に生じたというモデルと、2形質が互いに相関して生じたというモデルを用いて最尤推定およびベイズ推定によるモデル選択による比較を実施した結果、両解析で後者のモデルが選択された。さらに、他種と同所/求愛音がパタン型/前肛孔をもつ(①型の配偶形質)ミナミヤモリとニシヤモリを鹿児島県で採集し、形態形質とオスの求愛音ならびにパフォーマンス(咬合力)を測定した。その過程で、ニシヤモリではオスがパタン型の求愛音を持つ一方で、メスが求愛音のパタンを用いた配偶者選択を行わなくなっている可能性が示唆された。現在、採集した個体を用いて交配実験を行っている最中である。また、台湾固有種であり他種から隔離/求愛音がランダム型/前肛孔をもたない(③型の配偶形質)ハッセンサンヤモリについては、研究代表者の異動に伴い、台湾側と共同研究協定を締結し直すとともに、共同研究者と研究打ち合わせを実施して今後の研究の進め方について協議した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
23年度に研究代表者が現所属に異動し、それに伴い研究環境や実験申請、共同研究契約を一新することになったため。
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Strategy for Future Research Activity |
異動後一年が経過し、研究環境が整ったため、今後の研究計画については支障なく実施できる見込みである。
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