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蘚類ハリヒノキゴケ種群の種分化と性の進化を探る

Research Project

Project/Area Number 23K05907
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 45030:Biodiversity and systematics-related
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

山口 富美夫  広島大学, 統合生命科学研究科(理), 教授 (60244290)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 井上 侑哉  独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 研究員 (90802504)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Keywordsハリヒノキゴケ種群 / ハリヒノキゴケ / リュウキュウハリヒノキゴケ / ヒロヒノキゴケ / コヒノキゴケ / 種分化 / 系統 / 植物地理 / コケ植物 / 進化 / 生殖
Outline of Research at the Start

コケ植物のハリヒノキゴケ種群は,アジアの熱帯地域を起源とし,日本にまで分布を広げる過程で4変種に分化している。アジアの熱帯から琉球列島に分布するハリヒノキゴケは雌雄共立同株,本土に広く分布するヒロハヒノキゴケは雌雄異株,琉球列島と伊豆諸島に分布するリュウキュウハリヒノキゴケと,小笠原諸島固有のコヒノキゴケは雌雄独立同株となっている。これら4変種の配偶体は非常によく似ているが,性については,それぞれの生育環境に合わせたように,巧妙に変種ごとに進化している。本研究では,ハリヒノキゴケ種群をモデルにして,コケ植物の種分化と性の進化を探る。

Outline of Annual Research Achievements

蘚類ハリヒノキゴケ種群には国内から次の4変種が報告されている: Pyrrhobryum spiniforme var. spiniforme(ハリヒノキゴケ),var. badakense(ヒロハヒノキゴケ),var. boninense(コヒノキゴケ),var. ryukyuense(リュウキュウハリヒノキゴケ)。本研究は日本各地のハリヒノキゴケ種群の試料を用いて形態と雌雄性,染色体解析,分子系統解析を行い,本種群の種分化の実態を解明することを目的としている。
2023年度は琉球列島(西表島,石垣島,沖縄島,屋久島),小笠原諸島(父島,母島),伊豆諸島(黒島,八丈島,神津島),九州(鹿児島県,宮崎県)で現地調査を行い,遺伝子解析と形態観察用の試料を採集した。その結果,琉球列島と伊豆諸島(黒島・八丈島)でリュウキュウハリヒノキゴケ,小笠原諸島でコハリヒノキゴケ,九州でヒロハヒノキゴケの生育を確認し,試料を採集した。ハリヒノキゴケについては他の3変種と比べて生育個体群数が少なく,今回の調査では屋久島と八丈島の2か所で確認できた。八丈島でのハリヒノキゴケの確認は今回が初めてである。伊豆・小笠原諸島で3変種が見出されたことで,本土産のヒロハヒノキゴケと関わって,どのように種分化を遂げたのか今後の研究に期待される。
採集した試料および広島大学植物標本庫に保管されている標本をもとに,植物体の通常葉と生殖器官を包む葉(雌苞葉,雄苞葉)を中心に形態観察を行った。ハリヒノキゴケ種群の4変種については,これまで雌苞葉の形態に違いが認められてきたが,今回の観察でも再確認された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

現地調査で得られた試料数はほぼ予定通りであったが,調査が年末と3月に集中したため遺伝子解析が当初の計画通りには進んでいない。しかし,解析用のプロトコルは既に確立済であり,分析用の設備も整っているため,2024年度の現地調査で得られる試料と合わせて遺伝子解析を行う予定である。

Strategy for Future Research Activity

来年度以降は,伊豆・小笠原諸島,奄美諸島,西九州,本州西部,四国地域を中心に現地調査を行い,遺伝子解析,形態観察用の試料を収集する。得られた試料を元に,サンガー法,MIG-seq法を用いてDNA情報を取得し,4変種間の系統関係を推定する。
今年度の調査で八丈島でリュウキュウハリヒノキゴケとハリヒノキゴケの試料を得られたが,この2変種の伊豆諸島以外の分布は琉球列島のみである。地理的に隔離していることから,伊豆諸島産と琉球列島産の集団で遺伝的差異が認められる可能性がある。来年度は,八丈島産のリュウキュウハリヒノキゴケとハリヒノキゴケに特に着目して遺伝子解析を行う。
来年度は伊豆半島での調査も予定している。伊豆半島でヒロハヒノキゴケが得られれば,伊豆半島~伊豆諸島~小笠原諸島に4変種が集中して分布することになる。伊豆・小笠原諸島で集団解析用の試料を追加採集し,この地域でのハリヒノキゴケ種群の系統を解析する。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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