Behavioral and physiological approaches for assessing the cost of chick-rearing in the reproductive investment of wild seabirds
Project/Area Number |
23K05918
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 45040:Ecology and environment-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水谷 友一 名古屋大学, 環境学研究科, 特任助教 (00815475)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 繁殖コスト / 子育て負荷 / バイオロギング / 酸化ストレス / 育雛コスト / テロメア |
Outline of Research at the Start |
海鳥の行動およびライフコストを、2分野の先端的手法を用いて記録することにより、鳥類における採餌行動と繁殖投資の進化について生活史戦略的視点からの理解を試みる。特に、育雛にかける行動的負荷と生理学的負荷(ライフコスト)によって精密な育雛コストを評価する。行動測定に関しては、センサ類の進歩により、野生動物の行動を秒単位で記録することが可能になってきたバイオロギング手法を、ライフコストの計測には時間スケールのことなる酸化ストレスとテロメアを測定し評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は複数年にわたり育雛をしてこなかった野生動物 (繁殖期間中の野生の海鳥種ウミネコで、本研究では不育個体あるいは不育グループと称する)を対象にして、通常の繁殖 (巣立ちまで雛を育てきれたかという成功か失敗かは問わず育雛を行っていた個体)とは異なる行動的・生理学的なコストやストレス程度なのかを調査する。 研究初年度に当たる2023年度には、近10年間の野外調査で毎年未孵化であった不育個体の親鳥5個体を確認し捕獲して、外部形態計測と行動記録計のGPSタグを装着し、捕獲時には採血して血漿成分から酸化ストレス (酸化度と抗酸化力)を測定しウミネコの行動と生理学的状態を評価した。対照群として、近隣の毎年育雛をしてきた個体グループ (巣立ちまで育雛できた個体とできなかった個体を含む)に対しても、捕獲して外部形態計測と各種GPSタグの装着、採血を行った。得られた行動データと生理学的状態を、不育グループと通常育雛グループで比較したところ、1回に行う採餌旅行の時間や距離、頻度に差があり、酸化ストレスも有意差が見られた。雛を育てなかったグループは当然ながら孵化時における採餌旅行の変化もなかった。現在これらの解析を続けながら投稿論文としてまとめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に行った野外調査 (繁殖生態調査、バイオロギングによる行動調査、生理学的サンプリング)と室内実験、それらから得たデータの解析は当初の予定通りの範疇で進んでいる。 野外調査では、不育雛グループの個体を確認して、通常の繁殖グループと同様に産卵前から抱卵期、育雛期と巣立ちまで定期的に見回りして、繁殖に関わる生体情報を計測し記録した。抱卵期中に両グループの親鳥の捕獲を行い、外部形態の計測、採血、GPSタグの装着を行って放鳥した。装着したGPSタグは不育雛グループと通常繁殖グループでは機種が異なるが、遠隔データ受信が可能なデバイスのため、2度目の捕獲はせずに繁殖期中 (2023年度は5月から6月までと定義) の行動データを得た。通常繁殖グループで孵化が起こり育雛期に入っても、不育雛グループでは孵化しなかった。 野外調査で得た行動データから巣を出て餌取り等をして戻ってくるまでを採餌トリップとして定義し、この採餌トリップを費やす時間や距離、頻度等の基礎的なパラメータ比較をしたところ、不育雛グループと通常繁殖グループと差があることがわかった。また、捕獲時に採集した血液から測定した酸化ストレス (酸化度と抗酸化力)を2グループ比較すると、不育雛グループの方が低酸化度であったことがわかった。 一部の機器に不具合が生じているが、行動データと酸化ストレス状態の評価が、当初の予想通りの傾向を得ており、このまま行動と生理情報を積み上げていくことが可能であるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目となる2024年度には、当初の予定通り引き続き野外調査と室内実験を行う。野外調査では繁殖生態の記録と継続するバイオロギングによる行動記録、生理状態評価のための血液採取を行う。2023年度に装着した5台のデバイスの内、3台が非繁殖期中に故障したため、新たなデバイスと交換する。新たに発見した複数年不育個体が見つかった際には、2023年と同様に捕獲してバイオロギングによる行動記録、生理状態評価のための血液採取を行う。2年連続で捕獲できた個体に対しては、行動と生理状態の個体内変化も解析対象にする。また、不育グループと通常繁殖グループで捕獲して採血できた個体からはDNAを抽出して、余命や適応度、慢性的なストレスの指標にも利用可能とされるテロメアの長さも測定する。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)