Project/Area Number |
23K05919
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 45040:Ecology and environment-related
|
Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
児島 庸介 東邦大学, 理学部, 講師 (90793026)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 完途 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (10335292)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | 両生類 / 進化 / 多様化機構 / 体色進化 |
Outline of Research at the Start |
カエル類は他のほとんどの動物と異なり、夜の暗がりで色を識別すことができる。さらに、一部の系統は夜行性でありながらきわめて鮮やかで多様な体色をもつ。これまでの研究から、体色シグナルを使ったコミュニケーションの存在が示唆されている。そこで本研究では、行動実験と遺伝子解析により、アオガエル類における体色を使ったコミュニケーションの行動学的検証と、色覚を司るオプシン遺伝子の多様性と進化史の解明を行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、カエル類の視覚の多様性と多様化のメカニズムの解明を目的として、遺伝解析と行動学的調査を実施する。遺伝解析に関して、これまでの研究で視覚に関わる遺伝子に多様性があることが確認できているが、本研究では、これまでに採集してない種を新たにサンプリングして解析に加えることで、さらなる多様性の解明を目指す。また、系統関係を考慮した種間比較により、視覚と形態や生態との関連性を検証する。サンプリングでは、形態的・生態的形質が特に多様化している系統に属する種と、その系統に近縁だが形態的・生態的形質があまり多様でない系統に属する種を特に重点的にサンプリングする。行動学的調査では、視覚がどのような生態的文脈で活用されているかを明らかにするとともに、遺伝子型が表現型にどう反映されるかを明らかにする。本年度は、日本国内およびベトナムにおいてそれぞれ複数回のフィールドワークを実施し、ターゲットとしていた系統に属する種を含め、新たに4属7種のサンプルを収集した。2月までサンプリングを行っていたことから、今年度得られたサンプルを用いたシーケンシングは次年度に実施する予定である。これにより、遺伝的多様性や視覚と形態・生態の関連性に関する知見が得られると期待される。行動学的調査に関して、本年度は、飼育下での行動実験系の構築に取り組んだ。これにより、視覚に依存する行動を種間で比較する上で有益な知見を得ることができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
遺伝解析については、解析上重要な種のサンプルを入手することができた。これらのサンプルを用いた実験は来年度に持ち越したが、遺伝的な多様性と多様化メカニズムの解明につながる知見が得られることが期待される。行動学的調査については、当初予定していたマレーシアでの野外調査を実施できなかったが、飼育下での実験系の構築に取り組み、行動実験の実施に向けた有益な知見が得られた。以上の通り、遺伝解析、行動学的調査の両方において着実に進展していることから、おおむね順調に進行していると考えられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度のフィールドワークで得られたサンプルを用いてシーケンシングと解析を行う。また、今後もフィールドワークを実施して新規にサンプルを収集する。行動学的調査については、フィールドワークを実施して野外観察を行うとともに、本年度取り組んだ飼育実験系の構築を進め、本実験に着手する。
|