Project/Area Number |
23K05931
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 45040:Ecology and environment-related
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
小山 耕平 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (70709170)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 植物生態学 / plant ecolgy / plant ecophysiology / leaf / leaf area / forest |
Outline of Research at the Start |
植物生態学のスケーリング理論では、これまで2つの異なるアプローチが独立して発展してきた。第1は葉の集団を研究する群落光合成モデルであり、第2は枝のサイズに着目したアロメトリー理論である。本研究では、「葉の理論と枝の理論の統合」を目指すための具体例として、葉と枝の2つの階層におけるサイズを統一的に扱う新理論を提唱し、「葉の理論」である「モンゴメリー式」の「モンゴメリー係数」と、Koyama & Smith (2022, Annals of Botany 130, 215-230)の比例係数(Koyama-Smith係数)関係を数理モデルから理論的に明らかにし、かつ、実証データにより検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
当該年度の主要な成果論文である Kohei Koyama (2023) Leaf Area Estimation by Photographing Leaves Sandwiched between Transparent Clear File Folder Sheets, Horticulturae 9(6), 709の概要を説明します。 概要「中学生・高校生にもできる!クリアファイルで葉を挟みデジカメやスマホで撮影して葉面積を計る」 野外では、植物の葉は立体的に折れ曲がったりしています。このような葉の立体構造は、受光量を上げたり、逆に強すぎる受光量を調節したりする役割があることが知られています。そのため葉をそのままの状態でカメラで撮影しても葉の面積は正しく計測できません。そこで、透明な書類用クリアファイルで葉を挟み、さらにそれを書類用のクリップボードで挟み、横に重しを置くことで専用の葉面積計やスキャナーと同じように葉を広げて撮影すれば、従来の方法と同等の精度であることを示しました。なお、過去に類似の方法がCosta et al. (2016)(Horticulturae 2, 6)などで使用されていましたが、本論文では、多様な葉の形態の12種に対して良い精度で成立することを示しました。この方法は非常に安価(文具+カメラ(スマートフォンも可))で簡便なため、中学・高校などの探究活動などでも簡単に葉面積を計測できます。また、本論文の文末に付録(Appendix)として、撮影後にフリーソフトImageJを用いた葉面積の計測ができるように簡便マニュアルを作成しました(今後、日本語版を作成・配布予定です)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
野外での採取および室内計測実験は成功し、当該年度の測定計画における枝葉の計測をすべて完了させることが出来た。さらに、それらの成果の一部については既に論文の出版が始まっているため、「当初の計画以上に進展している」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度2023年度は、所属機関の所在地である北海道教育大学旭川校周辺の関係機関(旭川および河川管理事務所など)のご協力のもと、植物試料の採取に必要な許可をすべて取得したうえで、野外での植物採取を行った。取得した葉のサンプルはすべてスキャナーで撮影しデジタル画像化して画像解析ソフトで葉の形態の解析を始めている。野外での採取、および室内計測実験は成功し、当該年度の測定計画における枝葉の計測をすべて完了させることが出来た。これらの植物の画像ファイルは、論文公開時にすべてデータを無料公開する予定である。 そこで今年度2024年度は、この研究をさらに発展させるため、旭川市近郊の植物でなく対象を日本及び世界中の植物へと拡張して、以下の2点を行う。(1)北海道に自生していない植物種の苗を購入し、前年度と同様に枝葉の計測を行う。予備調査により、道内の園芸店やホームセンター等で熱帯植物を含むかなり多くの植物種が購入できることが確認できた。(2)関係機関の許可を得たうえで、国内各地の大学附属演習林などの調査地において出張して採取を行う。
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