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Evolutionary Responses of Coat Color Polymorphism in Hares to Climate Change

Research Project

Project/Area Number 23K05944
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 45040:Ecology and environment-related
Research InstitutionNational Institute of Genetics

Principal Investigator

木下 豪太  国立遺伝学研究所, ゲノム・進化研究系, 博士研究員 (60774578)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 郷 康広  大学共同利用機関法人自然科学研究機構(機構直轄研究施設), 生命創成探究センター, 教授(兼任) (50377123)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Keywords季節性毛色変化 / 環境適応 / 野生哺乳類
Outline of Research at the Start

地球温暖化が進行する中で、生物の遺伝的多様性を保全することが重要視されているが、生物の具体的な環境適応形質の遺伝子や突然変異までその実態を把握し、将来の環境変化に対する進化的応答を理解しようという試みは未だ進んでいない。本研究では積雪環境への明瞭な適応形質であるニホンノウサギの冬季の毛色二型を研究モデルに、日本列島を舞台とした過去の気候変動の下での遺伝的多型の維持機構を解明する。更にそれに基づいて、今後の温暖化による影響も予測し、長期モニタリングを開始するための実験手法の開発も行う。

Outline of Annual Research Achievements

ノウサギ毛色二型(冬季白化型/非白化型)の長期モニタリングサイトの候補地として、富山県および岡山県を選定し、冬季にノウサギの糞サンプルの収集を行った。糞からDNA抽出し、毛色型二型の責任遺伝子座のシーケンス解析を行った。その結果、過去の収集サンプルのデータも合わせて解析したところ、どちらの地域でも低地では非白化型が優先しているが、標高が上がり積雪の多い地域では白化型の頻度が増すことが確認できた。
センサーカメラを設置した調査を、遺伝解析で二型の混生が示唆された岡山県真庭市および富山県富山市南部で実施した。その結果、真庭市では冬毛への換毛が完了していると思われる12月に白化型と非白化型の個体を同所で撮影することに成功した。一方の富山市では、糞DNA調査では非白化型がやや多いと予想されたが、撮影されたのは白化型のみであった。
ノウサギの毛色型分布と、ノウサギを重要な餌資源とするイヌワシの分布域の関連性を調べるため、ノウサギの白化型の分布推定地域とイヌワシの繁殖推定地域の相関関係をGLM解析により実施した。その結果、両者に正の相関が示され、現在のイヌワシの繁殖地が東北や中部地方の山岳部に集中しており積雪も多い地域となっていることが要因であると推測された。
ノウサギ以外の季節性毛色型を示す哺乳類として、オコジョ・イイズナ・ニホンテンを比較対象とするべく、全ゲノムシーケンスが可能な組織サンプルを共同研究者に提供してもらい、そのうち複数のサンプルで解析に耐えうる質のDNA抽出に成功した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2023年度は糞でのアンプリコンseqの実験系を確立する予定であったが、研究代表者が所属機関でのポストの最終年度にあたり、次年度から新しい研究機関へ異動するための準備に時間を割く必要があったことなどにより、実験に関わる情報収集のみにとどまった。一方で、富山県では例年通りフィールド調査を実施して、あらたな地点を含めて解析十分なサンプル数を得ることができた。また岡山県では共同研究者である岡山理科大の布目三夫氏の協力で複数の糞サンプルを解析することができた。カメラ調査では、岡山県および富山県ともに少数ながらノウサギを撮影することが出来たため、今後のさらに細かい調査地選定の参考になるデータが得られた。

Strategy for Future Research Activity

2024年度からは調査拠点の1つである富山(大学)に異動が決まったため、冬季の積雪期には富山県内で網羅的なサンプル収集を実施する予定である。加えてセンサーカメラを用いた調査も長期間実施する計画である。
岡山県では引き続き共同研究者の協力も得て、サンプルの追加を行い、中国地方のより広い範囲でサンプルの収集も行う。主要調査地での積雪地帯から非積雪地帯での密なサンプリングを行うことで、局所スケールでのノウサギの毛色二型の分布推定と、個体移動レベルの空間における責任遺伝子座への自然選択の影響をゲノムレベルで解析する。
また2023年度に実施できなかったアンプリコンseqの実験系の立ち上げも行う。ゲノム全体および責任遺伝子座周辺に集中したマーカーをデザインすることで、責任遺伝子座でのSelective sweepなど自然選択の影響を検出できるようにする。これにより、全ゲノムリシーケンスなどが難しい糞DNAサンプルで多検体の解析を同時に実施できる系を確立することを目指す。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] 「動物園」と研究する ‐3.動物園に行こう. ニホンノウサギの白化遺伝子 飼育下交配で表現型の仮説を検証2023

    • Author(s)
      木下豪太
    • Organizer
      日本哺乳類学会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
    • Invited

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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