Project/Area Number |
23K05967
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 46010:Neuroscience-general-related
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
幸田 和久 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (40334388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井端 啓二 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (30462659)
藤岡 仁美 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (50410064)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | デルタ型グルタミン酸受容体 / Cbln / ニューレキシン / シナプス / プルキンエ細胞 / D-セリン / シグナル伝達 |
Outline of Research at the Start |
デルタ2グルタミン酸受容体(GluD2)はイオンチャネル型受容体に分類されながら、イオンチャネル活性が確立していない、特異な受容体である。小脳プルキンエ細胞において、GluD2はニューレキシン及びCbln1と3者複合体を形成することによりシナプス形成を促し、さらに、GluD2はD-セリンと結合してシナプス可塑性誘導することを、我々は明らかにした。本研究では、上記分子のGluD2への結合が如何にシナプス後部の分子動態を変化させ、シナプスの成熟、可塑性を誘導するのかを解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
Cbln1のGluD2への結合による、シナプス後部に発現するシナプス形成及び可塑性に関与すると考えられるタンパク質の局在変化を免疫組織化学的に探索した。Cbln1欠損マウス小脳初代培養プルキンエ細胞に、神経棘を標識するactin-mCherryとEGFPを融合させた候補タンパク質(Shank2, CaMKII alpha, PICK1, Homer1, PSD93, SAP97, S-SCAM, PTPMEG, GRIP1, GRIP2など)を導入し、精製Cbln1処理によって生じる、GluD2と候補タンパク質との分布と位置関係の変化を定量的に解析した。Cbln1処理によりGluD2はシナプスに集積したが、上記候補タンパク質のうち、GluD2と有意に近接してくるタンパク質は見られなかった。 また、近位依存性ビオチン標識法を用いてGluD2との直接的な相互作用を変化させる分子を探索した。本実験では、GluD2の細胞内C末端にビオチンリガーゼであるTurboIDを融合させたGluD2-TurboIDを作成し、L7プロモーターとTet-offシステムによって発現誘導を可能としたうえで、Cbln1欠損マウス由来の小脳初代培養系のプルキンエ細胞に導入した。その発現を誘導後、精製Cbln1処理を行い、ビオチン化タンパク質をストレプトアビジン・ビーズを用いて回収した。十分量のサンプルが得られ次第、質量分析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Cbln1欠損マウスの繁殖力が落ち、培養に用いるための個体数が予定よりも大幅に少なかったことが、進捗を遅れさせた最も大きな要因である。Cbln1欠損マウスの野生型へのバッククロスを行い、個体数を増やすとともに世代交代を進め、実験計画遂行に十分な個体数を得られるようにする。
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Strategy for Future Research Activity |
Cbln1処理によってGluD2に近接してくる候補タンパク質が見られなかったことは、実験が過剰発現系であったことによる可能性がある。この点を、候補タンパク質に対する特異的抗体を用いて免疫組織化学的に検証する。また、免疫組織化学的手法ではダイナミックに変化する分子間相互作用を捉えることが困難である可能性もあるので、近位依存性ビオチン標識法による解析を進める。また、イメージングの手法を用いて、標識した候補タンパク質とGluD2との分布の変化をリアルタイムで観察し、Cbln1とGluD2の結合によるシグナル伝達の下流分子を探索する。
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