Project/Area Number |
23K06066
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47020:Pharmaceutical analytical chemistry and physicochemistry-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高嶋 一平 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (50769742)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | タンパク質液滴 / オートファジー / 発蛍光性クリック反応 / 逆電子需要型ディールズアルダー反応 / 液滴オートファジー / 蛍光イメージング / IEDDA反応 |
Outline of Research at the Start |
液-液相分離したタンパク質顆粒(以下、液滴)の形成は、タンパク質の活性や代謝の制御で重要な生体内機構である。近年この液滴がオートファジーで代謝されることが注目されており(fluidophagy)、fluidophagyの選択性や速度は、液滴-隔離膜の接触に伴う「初期過程」が影響している。一方で、この液滴と隔離膜の接触を検出する分子は今までになく、fluidophagyの初期過程の解析は難しい課題であった。本研究では、蛍光発光型クリック反応を用いた新技術によって液滴と隔離膜の接触を選択的かつ時空間的に検出し、fluidophagyの初期過程を世界に先駆けて明らかとすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では液滴オートファジーの初期過程である隔離膜と液滴の接触をトリガーとして蛍光発光する分子ツールを開発し、液滴オートファジーの初期過程からオートリソソーム形成に至る挙動を解析する。本分子ツールの持つ機構は、隔離膜上のタンパク質と液滴に存在するタンパク質へ逆電子需要型ディールズアルダー反応(IEDDA反応)のペア化合物を導入して、(細胞に作用させる時には反応性が低いためIEDDA反応を生じないが)液滴オートファジーの誘導により隔離膜と液滴の接触を介して化合物同士が近接するとIEDDA反応を生じて発蛍光する機構となっている。化合物の分子設計では繊細な反応性の制御が必要でありIEDDA反応部位であるジエノフィルとして既に反応性の異なる3種の化合物を合成した。加えてIEDDA反応のペア化合物が反応に適した近接を実現するためには、タンパク質と反応部位間のリンカー長が重要であり、ポリエチレングリコール鎖で長さの異なる3種の化合物も合成した。一方でジエン側には色素骨格に対してジエンの位置が異なる2種の化合物を合成しており、更に色素の異なる(蛍光色の異なる)数種の化合物を今後も合成する。また一方で、化合物を導入するためのタグタンパク質を導入した隔離膜・液滴上のタンパク質の安定発現細胞株は既に調製済みである。さらに初期検討のために、液滴オートファジーを高頻度で生じる別のタンパク質へタグタンパク質を導入した安定発現株も新たに調製した。上述のとおり、さらに別のジエノフィル1種と色素骨格の異なるジエンの合成が完了しだい、評価検討に移る予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度は別の研究プロジェクトに集中しなくてはならず、本研究に対して時間を取ることが難しい状況であった。
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Strategy for Future Research Activity |
化合物を合成した上で、試験管レベルでの評価に夏までに実施する。 また同時に細胞実験を立ち上げ、オートファジーの初期過程の解析を秋までに開始する。
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