Project/Area Number |
23K06087
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47020:Pharmaceutical analytical chemistry and physicochemistry-related
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
篠原 康郎 金城学院大学, 薬学部, 教授 (20374192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 弘毅 岐阜医療科学大学, 薬学部, 講師 (30756606)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 遊離N-glycan / N-glycan / 代謝フラックス / 時空間解析 / ゴルジ体ストレス |
Outline of Research at the Start |
糖鎖の非リソソーム型の代謝機構にはまだ不明の点も多く、ゴルジ体ストレス応答としての糖鎖代謝に関しても注目が集まっている。本研究では、申請者がこれまで検討を進めてきた各種糖鎖代謝阻害剤のうちゴルジ体ストレスと関連が考えられものに焦点を絞り、あわせて、オートファジー誘導剤、並びにゲノム編集を利用して、ゴルジ体の構造・機能阻害が惹起する糖鎖代謝変動について、N-glycanおよび遊離N-glycanの両者を対象にこれらの糖鎖のtemporalおよびsubcellular(時空間)の動的な発現動態を解明することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
糖鎖の非リソソーム型の代謝機構にはまだ不明の点も多く、小胞体ストレスやゴルジ体ストレス応答としての糖鎖代謝に関しても注目が集まっている。本研究では、申請者らが明らかにした各種糖鎖代謝阻害剤が惹起する細胞の糖鎖マシナリーに与える影響のうちゴルジ体ストレスと関連が考えられものに焦点を絞り、ゴルジ体の構造・機能阻害が誘導する複合型やハイブリッド型の遊離N-glycan等の代謝経路の解明に資するデータの取得を目的としている。ゴルジ体の構造・機能阻害を誘導する各種化合物の曝露下の、代謝経路が相互につながっているN-glycanおよび遊離N-glycanの両者を対象にこれらの糖鎖の動的な発現動態を解析する。本年度は、monensineとgolgicide a(GCA)がHepG2細胞に与える影響を精査するとともに、前者について糖鎖の細胞内局在や糖鎖の発現変動の経時変化の解析を行った。GCAは阻害するArfGEFの種類がbrefeldin a(BFA)と異なり、BFAと類似した糖鎖の発現変動を与えた一方で、BFAとは異なる発現変動も観察した。また、castanospermineやN-butyldeoxynojirimycinなどのα-グルコシダーゼ阻害剤は、グルコシル化N-glycanをゴルジ体に輸送されることが知られているが、これらの薬剤が複合型やハイブリッド型の遊離N-glycanの発現に影響するかどうかについても検討を加えた。さらにゲノム編集により、ゴルジ体形成異常をもたらすことが知られているアルギニンメチル基転移酵素1(PRMT1)をノックアウトした細胞株を作製した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ゴルジ体の構造や機能を阻害する薬剤や、ゴルジ体における異常なN-glycanを輸送することにつながる複数の薬剤について予定通り検討を進めるとともに、ゲノム編集によるタンパク質アルギニンメチル基転移酵素1(PRMT1)をノックアウトした細胞株の作製を予定通り遂行した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに検討を加えてきた薬剤の影響をまとめるとともに、新たに膜輸送のモジュレーターやオートファジー阻害剤が複合型やハイブリッド型の遊離N-glycan等の代謝に与える影響を精査する。また、O-結合型糖鎖修飾阻害がゴルジ体の恒常性を破綻させる知見が得られていることから、O-結合型糖鎖の阻害剤の影響についても着手する。ゲノム編集を用いて作製したアルギニンメチル基転移酵素1(PRMT1)ノックアウト細胞の糖鎖の発現変動に与える影響を精査するとともに、新規に代謝フラックスを解明する上で有用と考えられる遺伝子をノックアウトした細胞株の作製を行う。
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