タンパク質翻訳後修飾のin situ全自動高速解析用マイクロチップ電気泳動法
Project/Area Number |
23K06089
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47020:Pharmaceutical analytical chemistry and physicochemistry-related
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
山本 佐知雄 近畿大学, 薬学部, 准教授 (10707954)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | マイクロチップ電気泳動 / 糖鎖 / リン酸化 / O-GlcNac付加 / O-結合型糖鎖 |
Outline of Research at the Start |
電気泳動用マイクロ流体デバイスは生体内における様々な翻訳後修飾を瞬時に測定できる可能性を有しているが,実際に試料を測定するまでには様々な前処理を行う必要があるため手間と時間がかかる。本研究計画ではThr/Ser残基で競合的に発現すると考えられているリン酸化、O-結合型糖鎖付加、O-GlcNac付加を瞬時に解明するために,これら翻訳後修飾の基質を特異的に捕捉することが可能な数種類のアクリルアミドゲル層をマイクロチップ流路内に並列することで超微量な翻訳後修飾の変化を瞬時に解析するマイクロ流体デバイスの新たなプラットフォームを作製する。
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Outline of Annual Research Achievements |
タンパク質翻訳後修飾のin situ全自動高速解析用マイクロチップ電気泳動法では、ガンなどの疾病によりThr/Ser残基で競合的に発現すると考えられているリン酸化、O-結合型糖鎖付加、O-GlcNac付加の違いを瞬時に解明するために,これら翻訳後修飾の基質を特異的に捕捉することが可能な数種類のアクリルアミドゲル層をマイクロチップ流路内に並列するマイクロ流体デバイスのプラットフォームの開発について検討を行っている。目的とする分析法を開発するためには前処理を含む一連の分析操作を一枚のチップ上で電圧印加のみで達成できる条件の開発が必要となるが、特にターゲットとしている糖鎖やリン酸化などの翻訳後修飾はタンパク質重量から換算すると数%以下であることが多いため、本法を開発するためにはオンラインでの高感度検出に係る前処理を高効率に達成することが必要不可欠になる。本年度はリン酸化ペプチドのオンライン高感度検出に向けてリン酸化化合物を特異的に捕捉することが可能なPhos-tagを含有したアクリルアミドゲルを多分岐マイクロチップの流路にピンポイントで作製することによりリン酸化ペプチドの特異的濃縮、オンライン標識、分離・検出を電圧印加のみで達成できるシステムの検討を行った。未標識のリン酸化ペプチドをPhos-tagアクリルアミドゲルに電気的に導入し、続いて蛍光試薬として選定したFITCをアクリルアミドに導入することでPhos-tagに捕捉されていたリン酸化ペプチドの標識を行った。一連のオンライン標識と、標識後の過剰試薬の除去までを蛍光強度の変化として記録したところ、過剰試薬の除去を行った後でもある一定の蛍光を保持していた。通常のペプチドを試料として用いた場合では蛍光強度の上昇はなかったことからオンラインでの蛍光標識化を達成することが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度はリン酸化と糖鎖について検討を行った。糖鎖を検出するためには蛍光標識化が必須であるが、還元的アミノ化反応を流路内で達成することが困難であった。そのため電解合成を応用したシステムの検討を開始し、高効率なオンライン蛍光標識を達成できる条件に付いて検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、前年度までの研究結果を組み合わせて以下の検討を行う。まずはタンパク質のトリプシン消化物を試料溶液として糖鎖付加とリン酸化修飾を同時に検出できるシステムの開発を目指す。このシステムが開発出来たのち細胞から総タンパク質を抽出するシステムとの組み合わせを実施する。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)