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The role of microsomal PGE2 synthase-1 in mental disorder induced by social defeat stress.

Research Project

Project/Area Number 23K06172
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 47040:Pharmacology-related
Research InstitutionHokuriku University

Principal Investigator

松尾 由理  北陸大学, 薬学部, 教授 (10306657)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Keywords社会的ストレス / プロスタグランジンE2 / うつ病 / 脳炎症 / PGE2合成酵素 / ストレス
Outline of Research at the Start

治療薬抵抗性の難治性うつ病患者数は増加の一途を辿っており、新たな治療法の開発が望まれている。本研究では社会的敗北ストレスモデルを用い、病態誘導型プロスタグランジンE2(PGE2)合成酵素であるmPGES-1に注目し、ストレス後の精神障害への寄与を明らかにする。即ち、ストレスモデルにてmPGES-1発現誘導を確認した後、不安・うつ様症状、脳内炎症、海馬神経新生におけるmPGES-1の役割を、mPGES-1欠損型と野生型マウスを比較して多角的に評価する。さらに、mPGES-1阻害薬を探索し、抗うつ効果を検証する。本研究より、mPGES-1のストレス後の役割が明らかになれば、難治性うつ病への進展予防・治療における新展開が期待できる。

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、社会的ストレスによる精神疾患と脳炎症の関係を明らかにすることを目的としている。即ち、マウス社会的敗北ストレスモデル(SDS)を用い、病態誘導型プロスタグランジンE2(PGE2)合成酵素であるmPGES-1に注目し、ストレス後の精神障害への寄与を明らかにする。mPGES-1 mRNAは、1日、4日間、10日間のSDSにより前頭前野において発現誘導し、特に4日間のSDS(SDS4)で有意かつ顕著に増加した。SDS1では扁桃体、視床下部、腹側被蓋野において、SDS4では扁桃体においても増加傾向がみられたが、SDS10では顕著な誘導は見られず、海馬においてはいずれの期間でも発現増加しなかった。そこで、SDS4の前頭前野でのmPGES-1の発現細胞を同定するため、各種細胞マーカーとmPGES-1の免疫二重染色を行ったところ、内側前頭前野の神経細胞においてmPGES-1の発現誘導がみられ、ミクログリアやアストロサイトでは見られなかった。前頭前野神経細胞にて誘導したmPGES-1の役割を明らかにする目的で、mPGES-1欠損型マウス(ES1KO)を用いて、社会回避性、運動量と前頭前野でのPGE2産生量を検討し、野生型マウス(WT)と比較した。SDS4、SDS10での社会回避性に、遺伝子型での大きな違いは見られなかったが、SDS10での運動量はWTで大きく減少したのに対し、ES1KOでは有意に高い値を維持した。また、SDS4でWTの前頭前野では有意なPGE2増加が認められたが、ES-1KOでは増加しなかった。以上より、社会的ストレスにより、前頭前野神経細胞でmPGES-1の誘導を介してPGE2が産生し、これが、ストレス後の運動量低下に寄与すると考えられた。本研究より、mPGES-1のストレス後の役割が明らかになれば、難治性うつ病への進展予防・治療における新展開が期待できる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

マウス社会的敗北ストレスモデル(SDS)モデルは、攻撃する白マウスと攻撃される黒マウスのそれぞれの個体差により、結果がばらつきやすいため、白マウスの攻撃性をある程度統一できるよう、沢山のマウスから選び出す必要があった。また、mPGES-1の誘導やPGE2産生については、一般的モデルである10日間のSDS(SDS10)で検討したが、顕著な誘導やPGE2産生が認められなかったため、SDS1~SDS4と時間を振って検討をすることになり、出だしに時間を要した。しかし、SDS4で顕著なmPGES-1誘導とPGE2産生が認められたため、SDS4~10の前頭前野での脳炎症について、また、SDS4~10の不安やうつ様行動について、さらに検討する予定である。SDS1、SDS4、SDS10のいずれにおいても海馬でのmPGES-1の誘導は認められなかったため、前頭前野に的を絞って検討を行うこととした。前頭前野神経細胞で誘導すること、これがPGE2産生や運動量減少に寄与することを明らかに出来たので、さらにその役割を明らかにしていく予定である。

Strategy for Future Research Activity

4日間のマウス社会的敗北ストレスモデル(SDS4)にて、顕著なmPGES-1誘導とPGE2産生が認められたため、SDS4~10の前頭前野での脳炎症について、即ち各種炎症性サイトカインの産生やグリア細胞の活性化などについて、WTとES1KOでの比較検討を行う。また、SDS4~10の不安やうつ様行動についても両遺伝子型間での比較検討を行う。既にSDS10の運動量の減少にmPGES-1が寄与することが明らかになっているため、前頭前野でのPGE2産生から運動量低下につながる機序も明らかにする。神経細胞で誘導するmPGES-1が神経機能に及ぼす効果、グリア細胞に及ぼす効果については、in vitroでの検討も行う予定である。海馬歯状回での神経新生の検討については、海馬でのmPGES-1の誘導が認められなかったため、前頭前野での機能解析に焦点を当てる予定である。また、mPGES-1の阻害薬を用いて、うつ様症状に及ぼす効果なども検討していく予定である。またPGE2の下流機序として、EP3受容体の役割についてもEP3受容体欠損型マウスを用いて検討していく。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (4 results)

All 2023

All Presentation (4 results)

  • [Presentation] マウスストレスモデルにおける膜結合型プロスタグランジンE2合成酵素-1の役割2023

    • Author(s)
      松尾由理、高木日菜、川端悠太、堂前あすみ、審良静男、植松智、高橋達雄
    • Organizer
      第66回日本神経化学会大会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] マウス急性拘束ストレスモデルでの神経炎症とうつ様症状における膜結合型PGE2合成酵素-1の役割2023

    • Author(s)
      松尾由理、平田浩実、坂原在、審良静男、植松智、高橋達雄
    • Organizer
      第53回日本神経精神薬理学会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] マウス社会挫折ストレスモデルにおけるプロスタグランジンE2合成酵素の誘導とその役割2023

    • Author(s)
      高木日菜、岩戸咲樹、堂前あすみ、川端悠太、審良静男、植松智、高橋達雄、松尾由理
    • Organizer
      日本薬学会北陸支部第135回例会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] マウス社会挫折ストレスモデルでのプロスタグランジンE2合成酵素-1の誘導とその役割2023

    • Author(s)
      松尾由理、高木日菜、岩戸咲樹、堂前あすみ、川端悠太、審良静男、植松智、高橋達雄
    • Organizer
      日本薬学会第144年会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

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Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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