Project/Area Number |
23K06179
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47050:Environmental and natural pharmaceutical resources-related
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
児玉 猛 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 助教 (40710207)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 酵素工学 / ポリケタイド合成酵素 / 閉環酵素 / 生合成 / ポリケタイド |
Outline of Research at the Start |
幻覚活性を抑制した非天然型カンナビノイドの医薬品への応用に興味が持たれている。また,最近では,カンナビノイドの生合成酵素遺伝子を酵母に組み込むことで,カンナビノイドの物質生産系が報告されている。しかし,カンナビノイドのポリケタイド骨格の生合成に関わるⅢ型ポリケタイド合成酵素TKSとポリケタイド閉環酵素OACの基質特異性の限界があり,生合成工学を用いた非天然型カンナビノイドの多様性の拡大は困難を極めている。本研究では,TKSとOAC,OACと高い相同性を示しながらOAC様活性を示さないPOP-3に変異を導入することで,カンナビノイドの多様性拡大に資する機能改変酵素の創出を図る。
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Outline of Annual Research Achievements |
幻覚活性を抑制した非天然型カンナビノイドの新たな医薬品への応用に興味が持たれており,また,最近では,カンナビノイドの生合成に関わる一連の酵素遺伝子を酵母に組み込むことで,安価で効率的なカンナビノイドの物質生産系が報告されている。カンナビノイドのポリケタイド骨格の構築に関わるⅢ型ポリケタイド合成酵素であるテトラケタイド合成酵素(TKS)およびオリベトール酸閉環酵素(OAC)の基質特異性の拡大を目指し,基質認識に関わるアミノ酸残基に変異を導入することで,自然界で産出されていない長鎖アルキル基を有するカンナビノイドの基本骨格となるレゾルシノール酸を生成することを確認した。また,これらの変異酵素は飽和脂肪酸由来CoAエステルのみならず,2重結合や3重結合のような不飽和結合を有するCoAエステルを基質として認識することを明らかにした。また,OACと高い相同性を示しながらもOACのように閉環酵素としての活性を示さないキマメ由来酵素のHS1やムラサキツメクサ由来酵素のPOP3に対して,OACのカギとなるアミノ酸残基を参考にして,これらの酵素に変異を導入するでOACのような閉環反応を触媒する機能を発現させるために研究を進めている。現在,研究対象としている酵素であるHS1やPOP3に対して,変異体導入による機能改変の試みは成功しておらず,OACのような閉環反応を触媒するために必須であるアミノ酸残基のさらなる同定および変異体酵素の作成を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は,閉環酵素であるOACの変異導入による機能改変およびOAC変異酵素を基盤とした閉環反応を触媒する機能を担うアミノ酸残基の推定,HS1やPOP3の変異酵素によるOAC様の触媒機能の獲得を目標にしていた。OACの変異酵素による基質認識に影響するアミノ酸残基の推定,および非天然型CoAエステルを基質として受け入れ,対応するレゾルシノール酸を生成することは確認できた。しかしながら,HS1やPOP3のOAC様の閉環反応を触媒する機能の獲得には至っておらず,総合的に考えて,やや遅れていると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
OACの変異酵素の情報およびX線結晶構造解析の情報から,さらにHS1やPOP3に対する変異導入を検討する。また,多重変異やアミノ酸残基のユニット変換など酵素工学的技術を利用して,より詳細なHS1やPOP3の機能改変を目指し,これら酵素の触媒機能を明らかにする。
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