Analysis of a regulation system of snake toxin activity involving their synergistic effect
Project/Area Number |
23K06205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47050:Environmental and natural pharmaceutical resources-related
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
塩井 成留実 (青木成留実) 福岡大学, 理学部, 助教 (50510187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉岡 功 福岡大学, 理学部, 教授 (60335396)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | 相乗効果 / ヘビ血清タンパク質 / ヘビ毒性阻害 / ヘビ毒液 / 活性制御システム |
Outline of Research at the Start |
生物が生産する毒液は、複雑な成分です。有毒生物研究において、近年主流の網羅的解析では、新機能化した毒素アイソフォームの解析や新規毒素の発掘まで至っていません。創薬シードの可能性を持つ数多くの毒液成分やその毒素活性は、未解明ですあり、生理活性物質の探索を目的とした生物毒の研究は、毒性効果とその毒性を示す作用機序(毒素の標的分子の認識など)の理解が必須です。 本研究では、毒液中の複合的かつ相乗的なシステムの重要性に着目し、協働毒素機能をもつ因子、特に、毒素の機能を制御する因子およびそのシステムの同定と解明を目的とします。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、毒液中の複合的かつ相乗的なシステムの重要性に着目し、協働毒素機能をもつ因子、特に、毒素の機能を制御する因子およびそのシステムの同定と解明を目的とします。初年度では、以下の2つの実験項目に沿って研究を実施しました。 1:毒ヘビ血清中の毒素阻害タンパク質を用いた毒素複合体の同定 私たちは、先行研究では毒ヘビ血清中の毒素阻害タンパク質を主に出血毒を主体とするクサリヘビ科に焦点を当ていましたが、本研究では世界的に致死被害が高いコブラ科毒ヘビの血清に着目しました。本研究の特記すべき初年度の成果は、コブラ科毒ヘビ血清中よりクサリヘビ科Inhibitor Xのホモログであるフェツインファミリータンパク質Inhibitor Xls (仮名)を同定し、その精製方法の確立に成功したことです。さらに、Inhibitor Xlsが、コブラ粗毒の致死活性を大幅に抑制することをマウス実験より明らかにしました。 2:毒素活性の相乗効果因子の作用機序解明 ヘビ毒液中には種類の毒素が含まれます。アフリカで多くの死者を出す猛毒ヘビマンバの粗毒(ヘビ毒液混合物)の高い致死活性は、「毒液の相乗効果」によるものだといわれています。本研究では相乗効果の作用機序に着目し、相乗効果を担う候補毒素Toxin Xを精製し、マウスに対する毒性を調べました。本研究の初年度では、Toxin Xの単独投与に比べ、未機能毒素として報告されいているグリーンマンバのtoxin F-VIIIと同時に投与すると、毒性が50倍~100倍高くなることを明らかにし、興味深い結果を得ました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究の成果に大きく関係してくるInhibitor Xls, Toxin Xについては、先行研究の実績や研究スキルより、そのタンパク質調製や取扱いがおおむね良好に進んでいます。そのため、その機能評価に関する実験を比較的円滑に遂行できています。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の成果より、次年度はどのようにInhibitor Xlsがコブラ粗毒致死活性を抑制しているのかを明らかにします。そのため、まずコブラ科のヘビ毒液中の相互作用分子の探索を行います。この実験では、コブラ科粗毒中の主成分Three finger toxinファミリー(約8割)に属するトキシンが同定される可能性が高いです。それらの精製方法を確立し、量的に調製後、それらの相互作用解析、および、結合親和性などを評価することを計画します。 初年度の成果では、機能が未解明だったToxin Xとtoxin F-VIIIに関連があることを明らかにしました。次年度は、これらが相互作用をするのか、また個別に生体内で相乗的な効果を示す働きをしているのかを調査することを計画します。
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Report
(1 results)
Research Products
(13 results)