Project/Area Number |
23K06223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47060:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
松井 卓哉 愛知医科大学, 医学部, 講師 (50238937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井藤 千裕 名城大学, 薬学部, 教授 (60193497)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2027: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 肺腺がん / カルバゾールアルカロイド / 網羅的解析 / がん細胞増殖抑制 / 細胞死 |
Outline of Research at the Start |
肺がんの発生原因となる遺伝子変異の研究が進み、その変異遺伝子を標的とした分子標的薬の開発が進んでいる。しかし、発生原因の分からないがんも多く、それらのがんに対する有効な治療薬の開発が期待されている。ミカン科Murraya euchrestifolia Hayataから単離・構造決定した新規カルバゾールアルカロイドが、肺腺がん細胞株に対してこれまでにない緩徐な細胞死を誘導し、浸潤・遊走を抑制した。 本研究では、新規カルバゾールアルカロイドによる肺腺がん治療効果とその効果の分子機構を網羅的な解析手法を使って明らかにし、新しい肺がん治療薬の開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
ミカン科Murraya euchrestifolia Hayataから単離・構造決定した新規カルバゾールアルカロイドmurramine Aは肺腺がん細胞株A549細胞に対し細胞毒性(IC50 15 uM )を示し、低濃度のmurramine A添加では細胞増殖抑制を示した。また、ヒト皮膚線維芽細胞(IC50 >25 uM)に対しては細胞毒性を示さなかった。 さらに、murramine Aで処置した細胞において、ミトコンドリア膜電位の低下、カスパーゼ3/7活性の上昇、アネキシンV陽性細胞の増加を認めた。アポトーシス関連プロテインアレイ解析では、添加後24時間でリン酸化Aktの低下を認め、添加後48時間でカスパーゼ3、7、p53の増加を認めた。以上のことよりmurramine Aの細胞増殖抑制はアポトーシスによることが示された。 先に記した低濃度のmurramine A添加したA549細胞の細胞増殖抑制は緩徐な進行であり、その過程において細胞内の空胞化が見られた。この経時変化からオートファージーが関連した細胞死である可能性を示した。 新たな肺腺がん治療薬の開発のため、A549細胞に対して天然から単離・構造決定した化合物の抗腫瘍効果も同時に検討している。ミカン科Glycosmis lanceolataから単離・構造決定したアクリドンアルカロイドはヒト乳ガン細胞T47D細胞には有効であったが、A549細胞には効果は示さなかった(Natural Product Research 2024)。これまでの研究で、A549細胞に対してはジヒドロアントラセノンvisminone F (Planta Medica 2017), ナフトキノンzeylanone、maritinone (Natural Product Research 2017)が細胞増殖抑制を示すことを明らかにしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
A549細胞をヌードマウスの皮下にxenograftしてmurramine Aを投与し抗腫瘍効果を検討するため、in vivo実験に必要なmurramine Aの合成を依頼した。その合成品についてはHPLCによる純度検定およびNMRにより天然物との構造比較を行った。また合成品の生物活性についても、A549細胞の細胞増殖抑制のIC50で比較検討し、単離・同定した天然物と相違がないことを確認した。 天然由来のmurramine Aで処置したA549細胞のマイクロアレイ解析を実施し、web上の解析ソフト(String解析、Panther解析、GSEA解析)を駆使し、変動を認めた細胞内分子の繋がりを解析中である。初年度と次年度の実験の進行は変更しているが、概ね予定通りに進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
A549細胞をヌードマウスの皮下にxenograftし、一定の腫瘍塊を形成させた後に合成したmurramine Aを投与し、腫瘍塊の体積、体重を逐次測定する。投与終了後、血液の生化学検査、心臓、肝臓、腎臓の病理変化を観察し、murramine Aの全身へ影響を検証する。腫瘍塊についても病理学的、分子生物学的、生化学的アプローチで組織内の変化を観察する。 Murramine A処置した細胞溶解液をiTRAQ試薬で標識し、プロテオーム解析を実施する。マイクロアレイ解析の結果を含めて時間軸に沿って、murramine Aによって誘導される緩徐な細胞死に関わる細胞内分子動態を解析する。同時に天然から単離・構造決定した他の天然有機化合物についてもA549細胞を含む種々のがん細胞に対する抗腫瘍効果を検討し、新たな肺腺がん治療薬の開発を目指す。
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