Project/Area Number |
23K06286
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47060:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
黒田 妙子 東北工業大学, 工学部, 研究員 (10864225)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | アストロサイト / ニューロン / MEA / 神経細胞 / 薬効評価 |
Outline of Research at the Start |
医薬品が神経機能に及ぼす毒性の中で痙攣は最も重篤な毒性であり、前臨床試験の安全性評価においてニューロンの機能(電気活動)を指標とする微小電極アレイ(MEA)を用いた毒性評価法の取り組みが行われている。近年では、痙攣症状にニューロンとアストロサイトのクロストークが深く関与していることが明らかとなり、電気活動を指標とした同時評価系の構築が望まれている。本研究では、アストロサイトとニューロンの同時機能評価を可能とする新規痙攣毒性評価法の開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、アストロサイトのMEA計測における解析法とアストロサイトとニューロンの同時機能評価法の開発を主に行った。具体的な成果は以下の通りである。 1. アストロサイトのMEA計測における解析法の開発 アストロサイトの自発神経活動パターン及び薬剤に対する応答を検出する解析方法を開発した。アストロサイト存在下のみで観察される1 Hz以下の周波数帯に特徴を有した神経活動パターンが出現する時区間を抽出し、振幅値や活動間隔といった特徴量を計算することで、アストロサイト固有の神経活動を定量することに成功した。また、開発した解析法を用いて各種痙攣陽性化合物に対する応答を調べたところ、アストロサイトが各化合物に対して異なる反応特性を有していることがわかった。中でも代表的な痙攣陽性化合物の一種であるPilocarpineに対して、アストロサイト固有の神経活動パターンが濃度依存的に増加することが示された。加えて、主成分分析を用いてアストロサイトの化合物間での応答の差を解析したところ、化合物の作用機序に応じて応答を分離することができた。 2. アストロサイトとニューロンの同時機能評価法の確立 高速フーリエ変換(FFT)を用い、ニューロンとアストロサイトの共培養系を計測して得られたデータを解析することで、共培養条件下でのアストロサイト固有の神経活動パターンを可視化することに成功した。またPilocarpine投与時、アストロサイト単体培養系と同様に共培養系においても反応性が増加することを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アストロサイトのMEA計測における解析法の開発において、アストロサイトの自発活動パターンの抽出に成功し、濃度依存的な薬剤応答性が検出されたことから、おおむね当初の計画通りに進展しているといえる。また、共培養系においてもアストロサイトの活動を検出できたことから、本技術の有効性が確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、共培養系から細胞種毎の神経活動パターンを定量する解析法を構築し、各種痙攣陽性化合物の影響を細胞種毎に算出することを目指す。また、Caイメージングやイオンチャンネル作動薬・拮抗薬をMEA計測と組み合わせることで、アストロサイトの神経活動パターンに対する生理学的な理解を深める。
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