Neuronal circuit mechanisms underlying taste information processing
Project/Area Number |
23K06346
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48020:Physiology-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
豊田 博紀 大阪大学, 大学院歯学研究科, 准教授 (00432451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 浩平 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (50768455)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | TRPV1 / TRPA1 / TRPM8 / 島皮質 / カプサイシン / ワサビ / メントール / 神経回路 / 大脳皮質 / TRPチャネル / 動作機構 / シナプス伝達 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、次の5つの項目について検討する。①島皮質ニューロンにおけるTRPチャネル(TRPV1、TRPM8、TRPA1)の発現分布、②味物質(カプサイシン、メントール、わさび)に対する島皮質ニューロンの応答特性、③味物質により生じる島皮質ニューロンの細胞内カルシウム濃度変化、④島皮質局所神経回路の動作機構におけるTRPチャネルの役割、⑤島皮質が基本味刺激に応答する際のTRPチャネルの役割。
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Outline of Annual Research Achievements |
島皮質は味の受容において非常に重要な脳部位であるが、局所神経回路がどのように動作し、味の受容が行われているかについては未解明な点が多い。本研究では、島皮質ニューロンに発現しているTRP(Transient Receptor Potential)チャネルに着目し、TRPチャネルが島皮質局所神経回路の動作機構や味覚受容に果たす役割を検討することにより、島皮質における味覚情報処理の神経基盤を明らかにすることを目的とする。TRPチャネルの中で、TRPV1、TRPM8およびTRPA1は、味物質の受容(TRPV1:カプサイシン;TRPM8:メントール;TRPA1:わさび)に関わることが知られているため、本研究では、3つのTRPチャネルに着目して課題を遂行する。本年度は島皮質第II/III層の錐体細胞からホールセルパッチクランプ記録を行い、電圧固定下において、TRPV1、TRPA1およびTRPM8作動薬(TRPV1:カプサイシン;TRPA1:アリルイソチアネート;TRPM8:メントール)を灌流投与した時の自発性興奮性および抑制性シナプス後電流に対する影響を検討した。その結果、TRPV1、TRPA1およびTRPM8作動薬は、自発性興奮性および抑制性シナプス後電流の頻度や振幅に影響を及ぼさなかった。しかし、TRPV1およびTRPA1作動薬が内向き電流を発生させることを見出した。一方、TRPM8作動薬により、内向き電流の発生は認められなかった。また、TRPV1およびTRPA1作動薬により生じる内向き電流は、TRPチャネルの拮抗薬であるルテニウムレッドにより抑制されることを確認した。これらの結果から、島皮質第II/III層の錐体細胞が、TRPV1およびTRPA1チャネルの活性化により興奮する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、TRPV1、TRPA1およびTRPM8作動薬を灌流投与した時の自発性興奮性および抑制性シナプス後電流に対する影響を検討した。TRPV1およびTRPA1作動薬は、自発性興奮性および抑制性シナプス後電流に影響を与えなかったが、内向き電流を発生させることから、島皮質においてはTRPV1およびTRPA1チャネルが情報処理において重要な役割を果たしているものと考えられる。このように、TRPV1およびTRPA1が情報処理に関与する可能性を確認することができたことから、本研究課題はおおむね順調に進展していると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、電圧固定下での記録により、島皮質第II/III層の錐体細胞がTRPV1およびTRPA1チャネルの活性化により興奮する可能性を示唆する所見を得ている。しかし、TRPV1およびTRPA1チャネルの活性化が、静止膜電位や活動電位に与える影響は不明である。このため、電流固定下において記録を行い、静止膜電位や活動電位に与える影響を明らかにする。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)