Project/Area Number |
23K06349
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48020:Physiology-related
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
松野 仁美 (鈴木仁美) 日本医科大学, 大学院医学研究科, ポストドクター (40415302)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 血管透過性 / メカニカルストレス / Rap1 / 肺 / 血管内皮細胞 |
Outline of Research at the Start |
血管内皮細胞は、VE-cadherinを介した細胞間接着形成により、血管透過性をダイナミックかつ厳密に制御することで、正常な生体機能を支えている。特に肺は血管バリア機能が脆弱化しやすい臓器であり、その破綻は急性呼吸窮迫症候群(ARDS)などの発症原因となる。血管内皮細胞は血流や血圧、臓器運動等に起因するメカニカルストレスに常にさらされており、これら刺激を細胞内シグナルに変換することで、血管機能を制御している。本研究では、肺の血管バリア機能維持に必須のシグナル分子として同定した低分子量Gタンパク質Rap1に着目し、肺の血管透過性制御におけるメカニカルストレスの新たな役割とその分子機構を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
正常な末梢組織では、アドヘレンスジャンクションの形成にかかわるVE-cadherinが強固な細胞間接着を形成し、血管透過性を低い状態に維持しているが、炎症が誘導されるとVE-cadherin接着の低下により血管透過性が亢進し、免疫細胞の血管外への移動や血漿成分の漏出が誘導される。本研究では肺の血管バリア機能維持に必須のシグナル分子として同定した低分子量Gタンパク質Rap1に着目し、肺における血管透過性のダイナミクスを司るVE-cadherin接着の制御機構を明らかにすることを目的とした。令和5年度は血管内皮特異的Rap1欠損マウスが肺胞毛細血管内皮細胞におけるVE-cadherin接着の崩壊により重度の肺水腫を呈し死亡することから、Rap1は正常肺において血管透過性調節因子として必須のシグナル分子であることを明らかにし、この結果を論文発表した(Yamamoto et al., 2023)。 私たちは肺内皮細胞におけるRap1活性化メカニズムとしては、血流に起因するシェアストレスと、臓器運動によって生じる伸展刺激の二つのメカニカルストレスに着目している。令和5年度はシェアストレスによるRap1活性化、関連シグナル分子の機能解析を中心に実験を行った。ヒト肺動脈内皮細胞HPAECにシェアストレス負荷を行うと、Rap1活性可視化プローブのFRET効率の変化が検出され、シェアストレスによるRap1活性化が起きることを見出した。さらにshRNAを用いたRap1およびシグナル候補分子ノックダウン、および薬理学的阻害実験を行い、シェアストレス後のアクチン細胞骨格の再編、VE-cadherin接着増強への効果を解析した。またin vivo解析として、シグナル候補分子の内皮特異的遺伝子欠損マウスのEvans Blue漏出、組織学的解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
培養ヒト肺動脈内皮細胞HPAECのシェアストレス負荷の実験系は所属研究室において確立済みであり、順調にシェアストレスによる細胞形態・分子活性化解析を行うことが出来た。またin vivo実験に用いる内皮細胞特異的ノックアウトマウスの多くは既に入手してあったため、容易に実験を開始出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度までに明らかになった血流に起因するシェアストレスによるRap1活性化およびVE-cadherin接着の制御について、Rap1上流シグナル候補分子の関与について引き続き解析を行う。また令和6年度は臓器運動によって生じる伸展刺激とRap1活性化の関係についても焦点を当て、細胞伸展刺激によって活性化するシグナル候補分子の内皮特異的遺伝子欠損マウスの血管透過性および組織学的解析行う。
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