Project/Area Number |
23K06373
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48030:Pharmacology-related
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
徳山 尚吾 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (70225358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中本 賀寿夫 神戸学院大学, 薬学部, 准教授 (30432636)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 脳卒中後疼痛 / オレキシン / 虚血 / DREADD |
Outline of Research at the Start |
本研究では、CPSP形成時におけるオレキシン神経の関与を明らかにするために、DREADD (Designer Receptor Exclusively Activated by DesignerDrugs)システムを用い、オレキシン神経を「活性化」または「抑制」したマウスを作製し、疼痛行動を行動薬理学的に解析する。さらに、視床下部外側野から各脳領域へ投射しているオレキシン神経がCPSP の病態形成に関与するかについてイメージング解析を行う。最終的にCPSP形成時におけるオレキシン-Aを介したシグナル機構破綻の機序を解明するため、次世代シーケンス解析による網羅解析から標的変動因子を同定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
脳卒中後疼痛(CPSP)は脳卒中後に生じる難治性の後遺症であり、中枢性の神経障害性疼痛の一つとして知られている。現時点においてCPSP の病態機序やそれに対する標準的な薬物治療は未だ確立されていない。これまでに私達は、神経ペプチドの一つであるオレキシンが脳虚血時に低下することや、脳保護作用や疼痛制御に関与することを明らかにしており、CPSPの発症にオレキシンシグナルが重要な役割をしていることを提唱してきた。 本研究においては、CPSP形成時におけるオレキシン神経回路機構を明らかにするために、人工的に神経細胞の活動操作が可能なDREADD(Designer Receptor Exclusively Activated by Designer Drugs)システムを用い、オレキシン神経を 「活性化」 または 「抑制」 したマウスを作製し、疼痛行動を解析する。最終的に、本研究はCPSP病態の発症に視床下部外側野のオレキシンシグナルの機能低下が関与することを明らかにし、オレキシン神経の活性化を標的とした化合物がCPSPの新たな治療戦略となることを目指している。 研究1年目は、オレキシン神経細胞へ特異的にCreリコンビナーゼと緑色蛍光タンパク質(EGFP)を発現するトランスジェニックマウス(C57BL/6-Tg(hOX-EGFP,-cre)1Ahky、RBRC06806)を理研のマウスバンクから購入し、交配させ仔マウスを得た。各マウスの耳介片サンプルからDNAを抽出し、ジェノタイピングを行い、野生型とtransgeneマウスに分類することを目的とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
hOX-EGFP,-creマウスの系統を安定維持するためには、あと数回の交配を重ね実験に使用するマウスを確保する必要がある。また、アデノ随伴ウイルスベクター(AAV)処置実験に使用可能なマウスの匹数を確保する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
選択的にオレキシン神経へ緑色蛍光タンパクを標識した Orexin-Cre EGFP マウスに対して、デザイナードラッグによってのみ活性化されるデザイナー受容体 hM4Di および hM3Dq をオレキシン酸性領域である視床下部外側野へ発現させるため、その投射先である青斑核、腹側被蓋野、中脳水道周囲灰白質領域や脊髄等へアデノ随伴ウイルスベクター(AAV8-DIO hM4Di-mCherryまたはAAV8-DIO hM3Dq-mCherry) を微量注入し作製する。クロザピン-N-オキシド(CNO)の投与により、領域選択的かつ特異的にオレキシン神経を抑制または興奮させたマウスを作製する。このマウスを用いてCPSPモデルを作製し、疼痛の評価を行う。上記より、オレキシン神経回路が同定された際は、オレキシン神経の投射先の領域へオレキシン受容体アンタゴニストSB331867を局所投与し、オレキシン神経の活性化によって生じるCPSP抑制が拮抗されるかどうか、行動薬理実験を行う。これらの検討により、視床下部外側野からどの脳領域へ投射しているオレキシン神経回路がCPSPの病態形成に関与しているのかを明らかにする。
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