Project/Area Number |
23K06395
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48040:Medical biochemistry-related
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
嶋 雄一 久留米大学, 医学部, 教授 (80425420)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 精巣 / 男性ホルモン / テストステロン / mini-puberty / ライディッヒ細胞 / mini puberty |
Outline of Research at the Start |
哺乳類では、視床下部-下垂体-生殖腺軸(HPG軸)の活性化によって思春期が到来する。また、オス個体では、出生直後にも一過性にHPG軸が活性化され、いわゆるmini-pubertyが誘導される。これまでの研究により、新生児期のmini-pubertyは将来のpuberty到来のオスの生殖能力獲得に重要であると推測されている。mini-pubertyに一致する時期の精巣には、将来男性ホルモンを産生するライディッヒ細胞の前駆細胞が存在することから、本研究では、mini-pubertyが、どのようなメカニズムでライディッヒ細胞の前駆細胞集団の機能に影響を与えるのかを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
哺乳類では、思春期(puberty)以降に性ホルモンの産生量が増加することにより、生殖能力が成熟する。一方、出生後に一時的な性ホルモンの産生増加が見られ、mini-pubertyと呼ばれている。mini-pubertyは一過性の現象であるものの、将来の生殖能力に影響を及ぼすと考えられている。特にオス個体では、mini-pubertyが将来の精子の質や男性ホルモン産生に影響し、男性不妊症とも関連があるとされている。 mini-pubertyは下垂体ゴナドトロピンに支配される現象であることから、本研究では、申請者が作出した下垂体ゴナドトロピン低下マウス(Nr5a1遺伝子の下垂体エンハンサー欠損マウス)を用いて、mini-pubertyが欠損した場合の影響を明らかにする。 これまでに、当該マウスの外生殖器の形態を共同研究により解析し、出生後7日前後から発生異常を認めた。これは、mini-pubertyの欠損による影響が、思春期発来以前から全身に及んでいることを示唆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請者が作出したモデルマウス(Nr5a1の下垂体エンハンサー欠損マウス)でmini-pubertyが欠損することを確認するため、出生後0日、2日、4日、6日、14日の精巣を採取し、精巣組織内男性ホルモン濃度を測定中である(各時点でn=5)。また、同時期の野生型マウスの精巣(各時点でn=5)も同様に採取し、測定準備を整えている。測定は海外の研究者に依頼しており、凍結乾燥したサンプルを送付した段階である。 野生型マウスおよびNr5a1の下垂体エンハンサー欠損マウスの新生仔精巣(出生後7日)を用いた遺伝子発現・オープンクロマチン領域の同時解析の準備を進めている。同時期の野生型マウスの精巣を用いて、核抽出の条件検討を行っている。キットを用いた核抽出では、組織塊(debris)の混入や核の凝集を認めたため、論文等を参考に最適な条件を検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
共同研究により、精巣組織内の男性ホルモンを測定する。測定には、ガスクロマトグラフィー・質量分析を用いる。 また、mini-pubertyを欠損した場合の、精巣内の細胞への影響を解析する予定である。これまでの解析から、出生後7日前後には何らかの影響が生じていると推測されることから、この時期の精巣から細胞を乖離し、単一細胞解析により、各細胞種における遺伝子発現の変化とオープンクロマチン領域の変化を解析する。 また、mini-pubertyを欠損するマウスの解析と並行して、胎仔期から出生後まで、生涯男性ホルモンを全く産生しないマウス(Nr5a1遺伝子の胎仔ライディッヒ細胞エンハンサーを欠損するマウス)も同時に解析し、胎仔期の男性ホルモンが出生後の精巣の各細胞に及ぼす影響をあわせて解析する。
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