Project/Area Number |
23K06434
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49020:Human pathology-related
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
堂本 裕加子 (新谷裕加子) 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30596961)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | アミロイドーシス / プロテオミクス / メタロミクス |
Outline of Research at the Start |
本研究では、Proteomics やMetallomics による多角的な検討によりアミロイド沈着機序の解明を目指す。ヒトのホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)検体を用い、全身臓器の沈着パターンや背景組織における内因性プロテアーゼに注目し研究を進める。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ProteomicsやMetallomicsによる多角的な検討によりアミロイド沈着機序の解明を目指しており、ヒトのホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)検体を用い、全身臓器の沈着パターンや背景組織における内因性プロテアーゼに注目し研究を進めている。
まず、アミロイド周囲環境に関する検討として剖検症例の心筋組織を用いて、アミロイド沈着による背景組織への影響をみるためにRNA-Sequencing(RNA-Seq)とプロテオーム解析を行った。トランスサイレチンアミロイドーシス(ATTR)2例、軽鎖κ型アミロイドーシス(ALκ)2例のRNA-Seqを行った。この4例に、ATTR、ALκ、軽鎖λ型アミロイドーシス(ALλ)各1例ずつを加えて7例のプロテオーム解析を行った。 RNA-Seqの結果から、アミロイド沈着の多い領域では、細胞膜や細胞内の細胞膜関連蛋白質が低下、アミロイド関連蛋白質が増加していた。これに加えて、いくつかの細胞小器官に関連する蛋白質がアミロイド沈着に伴って増加していることが明らかとなった。プロテオーム解析結果は解析に十分な蛋白質数が検出できなかった。 次に、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)を用いた元素分析から、心筋組織で虚血に伴って生じた線維化部分で、カルシウム、リン、アルミニウムなどの検出が低下しており、線維化と傷害を受けた心筋との境界部でアルミニウムの検出が増加していることが分かった。 アミロイド線維抽出法に関しては、市販キットを工夫して使用することにより、アミロイド線維の抽出とWestern blottingの条件検討が整いつつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当施設の技師に加えて、共同研究施設や大学院生の協力により、解析や条件検討がスムーズに行えたため、概ね順調に研究を行うことができている。
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Strategy for Future Research Activity |
RNA-Seqに関しては、心臓での解析結果から注目すべき蛋白質に対し免疫染色などを用いて検討していく予定である。また、心臓以外の臓器で、限局性アミロイドーシスも含めた様々な臓器、アミロイド病型でRNA-Seqを行う、また、空間的トランスクリプトーム解析法も試みたいと考えている。 プロテオーム解析結果では、RNA-Seqの結果から注目した蛋白質が検出できておらず、双方のデータを組み合わせた解析は行えていない。今後、さらに高性能な装置でのプロテオーム解析を試みつつ、データの解析方法も検討する予定である。 誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)を用いた元素分析についても、今後、臓器の種類やアミロイドの種類を増やして、検討を進める予定である。 アミロイド線維抽出法に関しては、Western blottingは可能となったが、もう少し条件検討を進め、抽出できたアミロイド線維を用いて、免疫沈降法をもちいてアミロイド線維を断片化することなく回収し、マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)質量分析法での解析を試みたい。
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