Project/Area Number |
23K06473
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49020:Human pathology-related
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
菊地 良直 帝京大学, 医学部, 准教授 (90512260)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | がん微小環境 / がん関連線維芽細胞 / 播種 / 大腸癌 / 胃癌 / 膵癌 / 中皮間葉転換 |
Outline of Research at the Start |
播種は腫瘍細胞が種を播く様に体腔内にばらまかれる転移様式であるが、そのメカニズムは分かっていない。本研究では、体腔の表面を覆う中皮細胞に着目し、この細胞が腫瘍細胞促進的な細胞に変わる中皮間葉転換といわれる現象を解析する。播種性病変では中皮間葉転換が誘導されるものと、誘導されないものに細分類することが可能である。それぞれの播種では転移メカニズムが異なると予測される。そのメカニズムを明らかにし、それぞれのメカニズムに応じた播種を予測する因子や治療標的となる因子を探索する。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究から、大腸癌では播種巣に中皮間葉転換(以下MMT)が誘導されやすく、胃癌では大腸癌と比較してMMTの誘導頻度が低いことが分かっている。病理組織学的に大腸癌と胃癌の播種巣のMMT頻度を中皮細胞マーカーであるcalretininを用いて検討したところ、大腸癌では70%程度,胃癌では20%程度の播種結節でMMTの誘導が確認された。今後はMMT誘導が顕著な播種結節およびMMT誘導がみられない播種結節のがん間質のがん関連線維芽細胞(以下CAF)を評価する方針である。具体的には空間トランスクリプトーム解析により、CAFの発現遺伝子を網羅的に解析し、播種巣形成促進メカニズムの違いに焦点をあてて研究を進める。 最近の報告では、MMTは膵癌原発巣で顕著に誘導されており、これが免疫抑制微小環境の形成に寄与していることが示された。膵癌原発巣でのMMT誘導の有無を評価するために、膵癌111症例を含むTissue microarrayを用いてcalretininの免疫染色を実施し評価した。しかしながら、間質にcalretinin陽性となるCAFがみられる症例はほとんど認められず、既報の膵癌のマウス発がんモデルでの検証とは異なる結果となった。今後は膵癌の標本のwhole sectionで検討し、中皮細胞に近い病変の腹腔側でMMT誘導がみられるかを検討する。 免疫抑制微小環境の形成に関しては、中皮細胞株(Met5A)とT細胞の共培養実験によりTregが誘導されるかを検証する準備を進めている。Met5Aはこれまでの研究により、microRNA-21の誘導でMMTが誘導されることを確認しており、この他に、POSTNやTGFβの添加によっても誘導されることを確認した。次年度にはMMT誘導型中皮細胞株とT細胞との共培養実験を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
中皮間葉転換を評価するための空間トランスクリプトーム解析を行う方針とした。この解析により、calretininを指標とするMMT誘導の評価の妥当性を検証することが可能であり、また間質細胞の発現遺伝子を網羅的に解析できる。MMT誘導の評価には当初販売が予定されていた6000遺伝子相当の解析が必要であり、このキットが市販され解析が可能となる時期が遅れたため、次年度に空間トランスクリプトーム解析を実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
中皮間葉転換の詳細なメカニズムを解析するために、calretininによりMMTが誘導されていると考えられる大腸癌および胃癌の原発巣および播種巣を用いて、空間トランスクリプトーム解析を実施する。中皮細胞から移行的にCAFが誘導されていることを確認し、calretininを指標とする妥当性を検証する。またMMTにより誘導されたCAFとMMTと関連性のないCAFの発現遺伝子の違いを解析し、癌微小環境中における機能の違いを調べる。
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