Project/Area Number |
23K06527
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49050:Bacteriology-related
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
北尾 公英 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 助教 (80462787)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 細菌感染 / レジオネラ / 細胞内寄生 / ユビキチン / インフラマソーム / エフェクター |
Outline of Research at the Start |
重篤な肺炎を引き起こす病原細菌レジオネラは、IV型分泌装置を介して約300もの病原因子群を宿主細胞に輸送することにより宿主システムを撹乱し感染を確立する。感染によって宿主細胞はNLRP3インフラマソームを活性化し炎症性サイトカイン産生を誘導するが、その機序については不明である。申請者はこれまでに機能未知レジオネラエフェクターLpgXが炎症応答を担うNLRP3インフラマソームを抑制する宿主ユビキチンリガーゼと相互作用することを見出した。本研究では、LpgXと宿主ユビキチンリガーゼの相互作用が、レジオネラ感染における宿主免疫応答や炎症反応にどのように寄与するのかを分子レベルで解明することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
重篤な肺炎を引き起こす病原細菌レジオネラは、IV型分泌装置を介して約300ものエフェクターと呼ばれる病原タンパク質群を宿主細胞に輸送することにより宿主システムを撹乱し感染を確立する。本研究では、これまでの研究から宿主ユビキチンリガーゼAと相互作用することが明らかとなった機能未知エフェクタータンパク質LpgXのレジオネラ感染における役割を明らかにすることを目的とし以下に示す2つの方向で研究を行なった。 (1)宿主ユビキチンリガーゼAはマクロファージにおいてNLRP3をユビキチン化し、インフラマソーム活性のネガティブレギュレーターとして機能することが近年別の研究グループにより報告されている。そこで、まずレジオネラ感染がNLRP3のユビキチン化にどのような影響をあたえるのかをHEK293T細胞を用いて調べたところ、レジオネラ感染と非感染でNLRP3のユビキチン化レベルに若干の差異がみられたが、定量したところ、有意な差は認められなかった。 (2)LpgXは予備実験から宿主ユビキチンリガーゼAと相互作用することが分かっているが、詳細なLC/MS-MS解析により別の宿主ユビキチンリガーゼCとも相互作用することが新たに判明した。宿主ユビキチンリガーゼAとCは宿主細胞内において複合体を形成することがしられ、この複合体形成はNEDD8を介した翻訳後修飾により制御されている。そこで、レジオネラ感染がこの複合体の形成にどのような影響を与えるのかを解析したところ、レジオネラ感染と非感染条件でこの複合体に差異は見られなかった。 次年度は、THP-1由来のマクロファージを用いた実験系を構築し実験条件の検討を行い、引き続き研究を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は予定していた実験を全て進めることができた。予想した結果は得られなかったが、新たな実験系の立ち上げや実験条件の検討が必要であることなどがわかり、次年度の研究の方向性が明確となった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はレジオネラ感染が宿主インフラマソームにあたえる影響を中心に解析したが、次年度は、LpgXタンパク質自体がインフラマソーム、そして、宿主ユビキチンリガーゼAおよびCの機能にどのような影響を及ぼすのかを解析する予定である。細胞株は、現在使用しているHEK293Tに代わり、マクロファージを用いた系で研究を進めていくことを検討したい。
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