Project/Area Number |
23K06556
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49050:Bacteriology-related
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
鈴木 仁人 国立感染症研究所, 薬剤耐性研究センター, 主任研究官 (70444073)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 薬剤耐性 / RND型排出ポンプ / TMexCD-TOprJ / 細菌 / 病原性 |
Outline of Research at the Start |
多剤耐性に関わるRND型排出ポンプ遺伝子クラスターtmexCD-toprJは、可動性遺伝因子によってグラム陰性菌に広く拡散している。本研究では、TMexCD-TOprJを発現することで細菌に与える影響を薬剤耐性と病原性に注目して俯瞰的に把握することを企図した。TMexCD-TOprJの新規基質探索、亜型を含む機能解析などから、tmexCD-toprJを保有することの利点および欠点を明らかにしたい。
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Outline of Annual Research Achievements |
多剤耐性に関わる可動性 (mobile) のRND型排出ポンプ遺伝子クラスターtmexCD-toprJは、可動性遺伝因子によって媒介され、世界の自然環境中および宿主に関連したグラム陰性菌に拡散している。これまでにTMexCD-TOprJ排出ポンプの基質としてチゲサイクリン、テトラサイクリン系抗菌薬、セファロスポリン系抗菌薬、アミノ配糖体系抗菌薬、フルオロキノロン系抗菌薬などが明らかとなっている。国外の研究グループや応募者らのtmexCD-toprJを保有する細菌分離株の分子疫学的な解析により、tmexCD-toprJの各亜型を保有する菌種・菌株やその遺伝子クラスターの拡散機構に関しての知見が蓄積してきているが、TMexCD-TOprJ排出ポンプの細菌の薬剤耐性や病原性に関する機能的な検討は十分とは言えないのが現状である。そこで本研究では、TMexCD-TOprJを発現することで細菌に与える影響を薬剤耐性と病原性に注目して俯瞰的に把握することを企図した。TMexCD-TOprJの新規基質探索、亜型を含む機能解析などから、tmexCD-toprJを保有することの潜在的な利点および欠点を明らかにしたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は、大腸菌の実験室株(K-12株)においてtmexCD-toprJ遺伝子クラスターの主な亜型(tmexCD1-toprJ1、tmexCD2-toprJ2、tmexCD3-toprJ1b、tmexCD4-toprJ4、tmexC3D5-toprJ2b、tmexC6D6-toprJ1bなど)およびコントロールとして緑膿菌のmexCD-oprJをpSC101系の低コピープラスミドに導入し、TMexCD-TOprJもしくはMexCD-OprJを恒常発現する大腸菌株において、RND型排出ポンプ阻害剤の存在下もしくは非存在下で、各種薬剤に対する感受性を測定した。また、大腸菌野生株、TMexCD-ToprJ発現株、およびMexCD-OprJ発現株のRNA-Seqによるトランスクリプトーム解析を行い、大腸菌が本来有していない薬剤排出ポンプの存在が宿主染色体の遺伝子発現に与える影響を確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度から継続して、大腸菌野生株およびTMexCD-TOprJ発現株においてRND型排出ポンプ阻害剤の存在下もしくは非存在下の薬剤耐性に関わる影響を検討する。カウンターアッセイとして大腸菌実験室株 (K-12株) に加えて、大腸菌流行株 (臨床で最も分離されるphylogroup B2の病原性株) においても同様の結果が得られるか検証を行う。また、TMexCD-TOprJと協調して働く宿主因子の同定のために、大腸菌ゲノムの系統的な機能解析に有用な遺伝子破壊株コレクションであるKeioコレクション (計3,909株を約500株ずつプールして-80度保存済み) に対して、tmexCD-toprJ遺伝子クラスターを導入し、チゲサイクリンなどTMexCD-TOprJの基質となる抗菌化合物で選択を行う。選択後のプールと非選択のプールの双方に関して、ディープシークエンスを行い、外部から導入されたtmexCD-toprJの機能発現に関わる宿主遺伝子を同定を試みる。
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