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F. nucleatumによる大腸癌進展と鉄代謝の関連

Research Project

Project/Area Number 23K06615
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 50010:Tumor biology-related
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

山根 大侍  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (80928747)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 澤 智裕  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (30284756)
諸石 寿朗  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (30647722)
宮本 裕士  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (80551259)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Keywords大腸癌 / Fusobacterium nucleatum / 鉄
Outline of Research at the Start

Fusobacterium nucleatum (F.nucleatum)はヒトの口腔内・腸管内に存在するグラム陰性桿菌である。近年、F. nucleatum感染が消化器癌の進展に関わっていることが報告されており、我々の研究グループは、F. nucleatum陽性の大腸癌症例は有意に予後不良であることを報告した。しかし、その詳細なメカニズムについて完全には解明されていない。我々は鉄代謝が癌の進展につながることを継続的に研究してきた。さらに鉄代謝が腸内細菌に影響を与えることも近年明らかになりつつある。そこで我々はF. nucleatum陽性大腸癌においても鉄が重要な役割を果たしているのではないかと考え、本研究を開始した。

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、Fusobacterium nucleatum (F.nucleatum)が大腸癌進展に関わる分子メカニズムを、鉄によるマクロファージ中のNF-κB経路の活性化、炎症環境の増悪という観点から明らかにすることである。大腸癌切除検体を対象とし、定量PCRによるF.nucleatumの発現量、体内鉄量の関連を調査したところ、F. nucleatum高発現症例において鉄沈着マクロファージが存在することが大腸癌の予後不良因子となることが示唆された。次に、ヒトTHP-1マクロファージ細胞内の鉄量を操作した後にF. nucleatumによる刺激を与えRNA sequenceによる発現変動遺伝子の解析を行ったところ、鉄過剰状態でケモカイン関連遺伝子 (CXCL6, CCL8, CCL15)の有意な上昇を認め、鉄によりF. nucleatumに対するマクロファージの炎症形質が増悪されることが明らかになった。次に、マクロファージにおけるF. nucleatum由来の炎症性ケモカイン産生を鉄がどのように制御しているかの分子メカニズムを明らかにしたいと考えた。F. nucleatumはグラム陰性桿菌であり細胞壁にリポポリサッカライド:LPSを含んでおり、過去の報告で、F. nucleatum中のLPSがToll-like receptor 4 (TLR4)-NF-κB経路を活性化し炎症を引き起こすという報告を認めたため、このシグナル経路に着目することとした。THP-1細胞内の鉄量を減少させた後にLPSで刺激して定量PCRを行うとCXCL6, CCL8, CCL15ともに産生が低下し、そこに鉄を加えるとケモカインの産生が回復するという結果であった。つまり、LPSによるマクロファージのケモカイン産生には鉄が必須であることが判明した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

マクロファージにおけるF. nucleatum由来の炎症性ケモカイン産生を鉄がどのように制御しているかの分子メカニズムを明らかにすることを目指している。その第一段階としてF. nucleatumが細胞壁に含むLPSを用いた実験でLPSによるマクロファージのケモカイン産生には鉄が必須であることを明らかにすることができた。

Strategy for Future Research Activity

次にマクロファージをLPS刺激後のTLR4-NF-κB経路が細胞内の鉄量を操作することでどのように変化していくかを調べる予定である。一般的にLPSがTLR4を刺激すると、リン酸化カスケードによりIKKαβがリン酸化され、IκBがリン酸化、分解されNF-κBが核内に移行し転写因子として働き、ケモカインの産生が促進されます。このTLR4-NF-κB経路のIKKαβ・IκBリン酸化を細胞内の鉄量を操作したうえで、Western blottingで評価を行う予定である。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 大腸癌微小環境におけるFusobacterium nucleatumと鉄の関係2023

    • Author(s)
      山根 大侍
    • Organizer
      第123回日本外科学会定期学術集会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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