Project/Area Number |
23K06629
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50010:Tumor biology-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
小林 昌彦 金沢大学, がん進展制御研究所, 助教 (70285633)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | glioma |
Outline of Research at the Start |
神経膠芽腫(GBM)は、腫瘍を構成する細胞形質が極めて不均一かつ可塑的であり、未だ治癒に至る有効な治療法はない。申請者は、GBMの予後不良・治療抵抗性マーカーであるCD44の発現制御機構を解析し、転写因子OLIG2と低酸素誘導因子が、CD44の発現および治療抵抗性を制御していることを見いだした。それを基に本研究では、これらの因子によるクロマチン動態制御の解析と腫瘍内転写因子イメージングにより、治療抵抗性獲得の分子基盤の理解を目指す。本目標の達成により、治療抵抗性を解除する新規治療法開発への発展が期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
膠芽腫(グリオブラストーマ)は治療抵抗性の予後不良悪性疾患であり、未だ治癒に至る有効な治療法は開発されていない。グリオブラストーマは遺伝子発現プロファイルにより性質の異なるいくつかのサブタイプに分類されている。しかし、様々なストレスが刺激となり腫瘍内においてサブタイプ間での移行、いわゆる細胞系譜転換と、それに伴う細胞形質変化を生じることが知られている。特に、proneuralサブタイプの腫瘍が、再発時に治療抵抗性のmesenchymalサブタイプの腫瘍に変わるproneural-mesenchymal transitionが問題になっている。この細胞系譜転換とmesenchymalサブタイプの治療抵抗性の機構を明らかにするために、グリオブラストーマのmesenchymalサブタイプと治療抵抗性のマーカーであるCD44に着目し、CD44高発現細胞集団と低発現細胞集団のRNA-seq解析を行ったところ、リソソームが治療抵抗性に関与していることを見出した。さらに、リソソームの阻害剤にて処置を行うことによって、グリオブラストーマの主要治療法である化学療法剤テモゾロミドや電離放射線に対する感受性を上げることができることを明らかにした。転写因子の解析から、グリオブラストーマでは、リソソームを介した治療抵抗性にはTFE3が関与していることを見出した。また、リソソーム活性の異なる複数の患者由来膠芽腫細胞、および、TFE3過剰発現細胞、TFE3欠損細胞のRNA-seq解析を行い、膠芽腫の悪性化、治療抵抗性に関与する遺伝子の探索を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
患者由来膠芽腫細胞を用いた解析から、膠芽腫の治療抵抗性には、リソソームとその生合成に関与する転写因子TFE3が関与していることを見出し、患者サンプルの解析でも、TFE3のタンパク質量が膠芽腫の悪性度と相関している知見が得られた。現在は、TFE3の活性を制御する上流因子の探索と、悪性化に関与する下流因子の探索を行なっている。以上より本研究課題はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた知見をもとに、TFE3の活性を制御する上流因子とその制御機構の解析を行う。また、RNA-seqの結果をもとに、膠芽腫の治療抵抗性と悪性化に関与するTFE3の下流因子の探索とそのメカニズムの解析を行う。これにより、治療抵抗性や悪性化に働く腫瘍環境とそのメカニズムの分子基盤を明らかにする。
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