Project/Area Number |
23K06656
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50010:Tumor biology-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
森 智章 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (30464853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 タラントロバート 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (00365298)
浅野 尚文 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (10445299)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2027: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 腫瘍オルガノイド培養 / 神経鞘腫 / 神経線維腫 / 悪性末梢神経鞘腫 |
Outline of Research at the Start |
末梢神経に発生する神経鞘腫、神経線維腫、そして悪性末梢神経鞘腫はシュワン細胞由来の腫瘍は外科的切除以外に効果的な治療法がなく、新規薬剤の開発が望まれている。申請者は本研究にて腫瘍組織を生きたまま、生体の環境に類似した環境下で培養し、解析することが可能なオルガノイド培養の手法を用い、末梢神経由来腫瘍の世界初の腫瘍オルガノイド株の樹立を目指している。
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Outline of Annual Research Achievements |
末梢神経に発生する神経鞘腫、神経線維腫、そして悪性末梢神経鞘腫はシュワン細胞由来の腫瘍であり、新規薬剤の開発が望まれております。申請者は本研究にて腫瘍組織を生きたまま、生体の環境に類似した環境下で培養し、解析することが可能なオルガノイド培養の手法を用い、神経鞘腫、神経線維腫、そして悪性末梢神経鞘腫の世界初の腫瘍オルガノイド株の樹立を目指して研究計画書を提出し、承認を得て研究を開始いたしました。 初年度は、末梢神経に発生する腫瘍である神経線維腫、神経鞘腫、悪性末梢神経鞘腫の手術検体を採取し、腫瘍細胞を取り出し、matrigelに溶かし、無血清下でオルガノイド培養を行っております。この手法は、大腸がんや膵がん、前立腺がんなどで樹立された方法(Matano et al, 2015: Boj SF et al, 2015: Gao D et al, 2014)と同様の手法を用いております。同時に採取した検体の一部は、正常組織とともに遺伝子検査用に凍結保存しております。これらの凍結検体は2年目以降に、RNAseq、DNAseqを行う予定です。腫瘍の増殖に必要なニッチ因子(Growth factorやサイトカインなど)を組み合わせて、最も高率に腫瘍が増殖し、生存するオルガノイド培養条件を明らかにするために、これまで用いたニッチ因子の濃度条件をふって条件検討を行っております。腫瘍オルガノイド株が樹立できたかどうかは、オルガノイドの末梢神経に特異的に染色される免疫染色(S100, MBP, Sox10)のプロファイルを確認いたしました。すでに3人の神経鞘腫の患者検体を用いたオルガノイド培養を行っており、末梢神経に特異的な染色を確認しております。ニッチ因子は因子Aの濃度が腫瘍の増殖に正に相関している可能性が示唆されております。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は適切な検体収集が極めて重要となります。切除検体を速やかに腫瘍オルガノイド培養すること、また適切な腫瘍量が確保できることがオルガノイド樹立の成功に重要ですが、数検体で切除からオルガノイド培養開始までにタイムラグがあったことや腫瘍量が少なかったことで腫瘍オルガノイド株が増殖しませんでした。本研究の「問い」に対する解析を行うためには、さらに多くの腫瘍オルガノイド株の解析が必要と考えております。適切な症例、適切なタイミングで、引き続き検体収集を行ってまいります。
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Strategy for Future Research Activity |
腫瘍オルガノイド株の安定した樹立を目指し、引き続きニッチ因子の濃度条件設定を行っていきます。また樹立したオルガノイド株を免疫不全マウスの皮下に移植する予定です。また10症例以上の凍結検体とオルガノイド株が揃った段階で遺伝子解析を行う予定です。遺伝子解析は、DNAseq、RNAseqを行い、オルガノイド株と凍結検体での比較検討を行う予定です。遺伝子解析の結果を踏まえ、新規のニッチ因子の探索も検討しており、オルガノイド株で高発現しているGrowth factorやcytokineのレセプターに対するリガンドをニッチ因子に含めることにより、オルガノイド株の増殖が促進されるかどうか検討する予定です。
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