ゲノム編集オルガノイド由来プレクリニカルモデルによるスキルス胃がん発生進展の解明
Project/Area Number |
23K06662
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50010:Tumor biology-related
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
北川 恭子 宮崎大学, 医学部, 助教 (20299605)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | オルガノイド / スキルス胃がん / 胃がん |
Outline of Research at the Start |
本研究では悪性度が高いDGCの治療法の糸口を探すため、この癌はどのような特性を持つのか?を根幹の問いとし、がん発生・進展要因の検索と、これらを標的とした予防・治療効果を評価する。 そのために、ゲノム編集技術で樹立したオルガノイドに由来するDGC発がんモデル動物を「プレクリニカルモデル」として作製し、 E-cadの機能消失の発症への関与、Wntパスウェイを含めた転移促進に関与する因子の検索を行う。その上で進展因子の阻害剤のがん抑制効果を評価するとともに、E-cad機能阻害作用を持つエストロゲンレベルをDGC患者を対象に調べ、 E-cadの関与の可能性を探る。
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Outline of Annual Research Achievements |
代表者らは既にゲノム編集による腺管状構造を保っている分化型胃癌(GC)オルガノイドの作製に成功し、K-ras活性化、TGFβシグナル阻害及び正常p53の消失 (KTP) がGC発生に寄与することを示している。さらにWntシグナルの活性化が加わる (WKTP)と、転移性獲得をもたらす可能性があることを見出している。またE-cadの変異は DGC発症要因の候補と報告されているが確定していない。 これらを総合し、DGCオルガノイド作製を目指したゲノム編集では、KTPオルガノイドをベースとしてWntの活性化 (W), E-cad消失 (E)を付加することとし、新たに2種類のゲノム編集オルガノイド(EKTP, EWKTP) を作製した。今年度はこの作製を完成させ、複数のクローンを得て解析ツールとした。 まずは3次元培養条件下での増殖速度、オルガノイド構造を合計4種類のオルガノイド間で比較評価した。増殖速度に差異は認められなかったが、 EKTP, EWKTPは腺管状構造が形成されず、spheroid状態のまま増殖を続けることがわかった。 またヌードマウスの腹腔内接種後のimagingによる増殖経過観察では、全4種のオルガノイドで増殖を認め、剖検及び組織観察によって腸間膜上で腫瘍塊が形成されたことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題では「悪性度が高いびまん浸潤型胃癌 (diffused gastric cancer: DGC)はどのような特性を持つのか?」を根幹の問いとして、発症に関与する候補遺伝子をゲノム編集技術で改変して作製したオルガノイドをDGCのプレクリニカルモデルとして作製し、これを用いてがんの発生・進展要因の検索およびこれを標的とした治療効果を評価することを目指している。 今年度は課題遂行にあたって、研究計画調書に記載した通り、候補因子の設定に基づくゲノム編集オルガノイドを作製し、DGCのプレクリニカルモデルとしての有効性を in vitro 及び in vivo レベルで評価した。その結果、E-cad消失は、オルガノイドの腺管構造が消失する分化度の低下をもたらすことが示され、 DGCの特性の獲得に寄与していることが示唆された。一方で腹膜播種を想定した腹腔内接種後のオルガノイドの生育には4種類のオルガノイド間での差異は明らかにならなかった。このことは Wntの活性化、及びE-cad消失は転移成立後ではなく、転移発生する前段階でのDGCの進展に寄与している可能性を示唆する。 以上の通り、本研究は概ね計画通りの進捗状況にあると判断される。
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Strategy for Future Research Activity |
転移発生前における W, E の寄与を評価するためには、胃壁へのオルガノイド接種を行い、追跡観察することが必要であると考える。 また本研究課題では、これら W, E に着目したプレクリニカルモデルでの発症・進展を観察・解析に加えて 1)未知のがん進展促進因子が存在する可能性 2) DGC患者は若年女性の割合が高いことからエストロゲンの関与の可能性 も検討することを計画している。新年度はこれらも順次遂行していく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Subclonal accumulation of immune escape mechanisms in microsatellite instability-high colorectal cancers2023
Author(s)
Kobayashi Y, Niida A, Nagayama S, Saeki K, (中略), Mizuno S, Kawazu M, Kohsaka S, Ueno T, Mano H, Ishihara S, Uemura M, Mori M, Doki Y, Eguchi H, Oshima M, Suzuki Y, Shibata T, Mimori K.
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Journal Title
Br J Cancer
Volume: 129
Issue: 7
Pages: 1105-1118
DOI
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Peer Reviewed / Open Access