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Kras変異に伴う消化管腫瘍の細胞多様性と免疫回避機構の解明

Research Project

Project/Area Number 23K06663
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 50010:Tumor biology-related
Research InstitutionJapanese Foundation for Cancer Research

Principal Investigator

坂原 瑞穂  公益財団法人がん研究会, がん研究所 細胞生物部, 博士研究員 (00572314)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Keywords消化管腫瘍 / 細胞多様性 / 腫瘍微小環境 / 発がんモデルマウス
Outline of Research at the Start

大腸がんの発生母地である消化管組織は、機能が異なる多様な分化細胞と多数の免疫細胞で構成され、液性因子を介した特有の免疫機構が働いている。
本研究では、「Kras変異に伴う腫瘍細胞集団の変化」による「免疫細胞」への作用を、オルガノイドを用いた一細胞遺伝子発現解析によって明らかにし、Kras変異消化管腫瘍モデルマウスへの薬理学的介入等により、治療標的分子としての有効性を個体レベルで実証する。
本研究の遂行によって、Kras変異消化管腫瘍と免疫細胞の相互作用機構を明らかにし、「消化管腫瘍を構成する細胞集団の特性」に基づいたRAS変異大腸がんに対する新たな治療法開発の基盤の開発を目指す。

Outline of Annual Research Achievements

マウス消化管オルガノイドの遺伝子発現解析結果を基に見出した「Kras変異と相関する液性因子」について、治療標的としての可能性を検証するため、自然発症消化管腫瘍モデルマウスを用いた実験を行った。これまで、液性因子の受容体阻害剤がApc/Kras二重変異消化管腫瘍マウスに対して抗腫瘍効果を示すことを明らかにし、MEK阻害剤との併用投与による相乗効果を見出している。
令和5年度は、併用投与を行った場合、単剤投与時よりも低濃度での抗腫瘍効果が期待できるのかを明らかにするため、Apc/Kras二重変異消化管腫瘍マウスに対して低濃度MEK阻害剤投与実験を行った。その結果、生じた腫瘍組織のERKのリン酸化は、低濃度MEK阻害剤投与でも抑制されることが明らかになった。さらに、低濃度MEK阻害剤との併用投与では、単剤投与群よりも腫瘍形成が有意に抑制された。
併用投与による腫瘍形成の抑制機構を明らかにするため、生じた腫瘍組織を用いた組織学的解析を行った。その結果、液性因子の受容体阻害剤による腫瘍微小環境の免疫環境変化は、低濃度MEK阻害剤との併用投与群でも認められた。また、EdU取り込みを指標とした増殖細胞の評価を行った結果、低濃度MEK阻害剤単剤および併用投与群において、腫瘍組織内の増殖細胞割合の減少が明らかになった。一方、液性因子の受容体阻害剤単剤投与群では、増殖細胞割合の減少は認められなかった。これらの結果から、併用投与による抗腫瘍効果は、液性因子を介した腫瘍微小環境の変化に加え、Rasシグナル伝達経路阻害による細胞増殖の抑制に起因する可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

治療標的候補分子の一つとして同定した液性因子について、液性因子の受容体阻害剤はMEK阻害剤との併用療法に有用である可能性を見出すことができた。

Strategy for Future Research Activity

近年、KRAS変異に特異的な阻害剤の開発が進み、多くの臨床試験が進行中である。令和5年度に明らかにした「液性因子と受容体」を介した腫瘍微小環境の変化が、KRAS阻害剤との併用にも抗腫瘍効果を示すのかを明らかにする。具体的には、MEK阻害剤併用投与実験と同様に、Apc/Kras二重変異消化管腫瘍マウスへのKRAS阻害剤単剤・併用投与実験を行う。生じた腫瘍組織の組織学的解析を行い、免疫環境の変化および腫瘍細胞の増殖について検討する。
これらの研究を通して、腫瘍微小環境制御とKRAS阻害剤の併用効果を明らかにし、KRAS変異陽性大腸がんに対するKRAS阻害剤併用療法の学術的基盤の確立を目指す。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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